表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/535

山での攻防 2

 「あぁ、ヒルフェ君。…ごめんよ、私が不甲斐ないばかりに、危険な目に。……」

 後ろから、リキッドの弱々しい声をが聞こえてくる。

 昨日みたいに肩を落として項垂れている姿を、容易に想像が出来てしまう。

 俺は前を向いたまま立ち止まると、

 「過剰に心配し過ぎだ。…俺が勝負を受けると言ってしまったのも悪い。…ちゃんと無傷で帰ってくるから、心配するな。…」

 と、一言だけ言い残して、再び進みだした。

 今度こそ、冒険者達と合流する。

 「ヒルフェくぅぅん。…元気づけてくれて、ありがとう。」

 離れた場所から、またリキッドが泣いている声がする。若干だが悲しげな感じはなく、感動で咽び泣いているみたいである。

 それに俺も胸を撫で下ろして、ホッと一息を吐いた。ただ、ーー

 「ん?……」

 と、自分が何をしたのかが理解出来なかった。訳が解らずに思考を巡らせるも、

 ー俺は何故、リキッドに声をかけた?

 ー俺は何故、リキッドの様子を見て安堵した?

 と考えれば考える程に、頭の中で思考が堂々巡りしてしまい、心の中に混乱が渦巻いていった。全く答えが出ないままだ。

 「おい、早くしてくれ!」

 とバンダナ男が呼び掛けてきた。

 仕方なく、俺は頭を振って考えを払拭し、冒険者達の輪に加わり移動しだした。

 しかし、それでも俺は山へと向かう道すがら、歩いたまま延々と唸っていたのだった。


 ※※※

 

 そして、ふと気がつけば場所が変わっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ