ギルドとスキルと勝負 10
「ふん。………だからと言って、相手から難癖つけてきたんだ。…俺達は被害を受けたみたいなもんだぜ。」
「ぐぎぎ。…減らず口じゃな。」
そうして互いに睨みあう。
次第に険悪な空気が漂いだした。
「でも、暴れたのも事実です。…申し訳ありません、フォン支部長。…私共も御迷惑をかけました。」
そこにダフネが間に割って入ると、話を引き継ぎながら頭を下げて謝りだす。
ついでに俺の頭にも手を置いて、力一杯に押さえつてくると、同じ姿勢を取らせようとしていた。
「この大馬鹿がすいません。」
「てめぇ……!!!」
と、俺はダフネに怒りが沸いた。頬を膨らませて不満げにするも、されるがままで動けない。自分の拳を、わなわなと震わすだけに留まる。
一拍の間の後に、二人して顔を上げた。
フォン支部長はと怪訝そうに視線を向ける。次第に「ん?」首を傾げだすと、ダフネの顔を見ながら質問してきた。
「あれ?…女中さん。…あんたどっかで会ったかの?」
「はい。…以前、ギルドの統括会議の場で。」
「はて、そうだったかの?」
「…だと思いますよ。…ギルドの定例会議で、リキッド様が出席された際には、私も側で使えております故に、お会いしてますかと。…」
とダフネは淡々と答える。
「えっ!!?…あ、あのリキッド氏ですか?」
すると、フォン支部長が驚いて声を漏らす。どんどん両目を見開き、固まった様に動かなくなる。やや遅れて、顔色も青ざせだした。
「後ついでに、……こちらの少年は、リキッド様の御令孫でございます。」
さらに続けて、ダフネが補足の説明をする。
この直後に、フォン支部長は奇声をあげながら、恐れおののいて尻餅をつくのだった。




