ギルドとスキルと勝負 8
「ぜぇ、ぜぇ。…」
とノイマンの息が上がっていく。顔には大粒の汗が幾つも伝い、刀を持つ腕の角度が先程よりも下がっていた。明らかに疲れているようだ。
「おらぁ!!」
その隙を俺は見逃さず、相手の腹を目掛けて渾身の拳を叩き込む。見事に命中し、確かな手応えを感じる。
対してノイマンは、身体に強い衝撃を受けて、再び真後ろへと吹き飛んでいった。床に落ちると苦しそうに踠く。
「アニキ!?」と細身の男も驚いて、動揺して動けなくなっている。仲間が倒された事が受け入れられず、打ちひしがれている。
ようやくして、戦いは終わった。
俺も汗を袖口で拭い、「どうなってんだ、俺の体は?」と、ぼやきながら首を傾げてしまう。戦いの構えをといた直後に、自分の身体を怪訝そうに見つめる。
まだまだ動けそうだ。
同時に身体の異変も確かに感じてしまう。相手と同じく激しい動きだった筈なのに、全く息を切らしていない。
ダフネも側に寄ってきて質問してきた。
「ヒルフェ様。…何かありましたか?」
「わからね。…何でか最近、身体が変なんだ。」と俺は首を振って、否定しながら答える。
「ヒルフェ様。…あなた、もしや。…」
するとダフネは、今度は意味ありげに呟いていた。
すぐに、俺は彼女の方へと詰め寄ろうとする。
「お前、…何か知ってるのか?」
しかし、それよりも先に、此方の背後から嗄れた声がしてきた。




