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ある男達の末路 19

 ヒルフェは目の前の光景を、静かに眺めている。リキッドの行動から目が離せず、心がざわめくのを感じていた。自分の中で、嬉しさや泣きそうになる気持ちが渦巻いている。

 「あの、我々はどうすれば、…」

 ほぼ同時にギルドの職員や試験官は、リキッドの方へ向かい、指示を仰ぎだす。

 「…あの、私達のランク昇格試験もどうなるのですか?」

 また冒険者達も近寄ってきて、質問をしてきた。

 「そうだな。…とりあえずは、…」

 とリキッドは、各自に大まかな指示を出す。

 ギルドは通常の業務に戻る様に促した。またフォン支部長とルサールを憲兵に付きだす様にとも付け加えている。

 さらに冒険者は帰宅する様に伝え、今後の処置は追って知らせるとしていた。

 職員や冒険者達も互いに顔を見合せると、ゆっくりと頷いていた。今は納得したようである。

 するとリキッドは指示を終えるや否や、すぐに踵を返して歩きだし、

 「さぁ、ヒルフェ君。…もう終わったよ。…お腹すいたし、疲れただろう。…とりあえず帰ろう。…」

 と、ヒルフェの手を掴んで引き連れながら、出入口の方に向かって、真っ直ぐに進んでいく。

 対してヒルフェも、されるがまま付いていく。今までと違い反発する様子もなく、素直に従いながら、また心が暖かい気持ちになるのを感じて戸惑う。ふと不意に、かつて祖母とも手を繋いで歩いた記憶を思い出していた。

 彼の顔は知らず知らずに顔が綻んでしまい、口元に笑みが浮かんでいたのだった。

 そのまま彼等は施設から外に出ていく。

 さらにダフネも、周囲の人々に一礼してから追いかけて行った。

 やがて、試験に参加した冒険者達も帰路に向かった。

 残されたギルドの職員達も、各々の行動や作業に戻っていく。

 そうして今回の騒動は、一時的には終結したのだった。

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