ある男達の末路 16
「貴様、どういう事じゃ!!…まさか、素性を偽って、このワシやリキッド殿を謀ったのか!」
「はぁ?…謀るってなんだよ!…俺は嘘なんて言ってない!」
「嘘をつけ!!」
「お前に言われたくないわ!!…さっきから、何を言ってるんだ?」
「…でなければ、この状況の説明がつかんじゃろうが!!…そんな得体の知れん餓鬼だなんて、聞いてないぞ!…」
「…それも、お前には関係ないだろう!」
「貴様!!…何のために試験に無理矢理入れたと思っとる!…モリスンさんの孫だと言うから、贔屓に扱ったんじゃぞ!!」
「…んなもん、…てめえが勝手にやってたんだろうが。…頼んでねぇっつうの!」
「喧しいわ!!…ワシの評価が上がると思って、齷齪と手を回したのに、全部ぶち壊しになってしまったわい。…よくもワシに恥を欠かせてくれたな!」
「それこそ、知るか!!」
そのままヒルフェとフォン支部長は、怒鳴り合う。
またヒルフェに至っては、今にも殴りかかろうと、拳を振り上げていた。
「待ちなさい。」
そこへリキッドが押し退けて前に出てきた。さらに続けざまにフォン支部長の腕を掴みあげて、ヒルフェの服から引き剥がす。顔は怒りに満ちており、握る手にも力が込もっているのがわかる。
フォン支部長も手の痛みに悶え、苦悶の表情を浮かべている。必死に腕を動かし振りほどこうとしたら、勢い余ってルサールの体に踵を蹴つまづいてしまい、仰向けに倒れたのだった。




