ある男達の末路 10
フォン支部長は、すぐさま反論していた。
「そんな事、言われんでも解っとるわい!!…だから、こうして救助する者を集ったり準備しとるんじゃ、黙って待っとれ!!」
「そう言って、いつまで時間をかけているのよ!…」
「いくら待っても、誰も助けに行かないじゃないか!!…なんの為のギルドだよ!」
「喧しいわい!…お前等こそ、おめおめと逃げてきたんじゃろうが!…偉そうな事を言うでないわい!」
「なんですってぇぇ!!」
それを美女は聞いて、悲観的に騒ぎだす。
やがて、辺りには険悪な雰囲気が漂いだす。
「落ち着いてください。」
と周りのギルド職員達や試験官が場を取り成そうとする。
しかし、全く治まる気配すらない。
時同じくして、執務室に続く扉が開いた音が聞こえた。
その扉から人がやってくる気配がした。
すぐに全員が気がつくと、扉の方を振り返る。
そこには、リキッドが立っていた。辺りを見渡しながら、
「…どうかしたのかね。…なんか騒がしいようだが何かあったのかい?」
と首を傾げていた。
途端にギルド職員達や、試験官に緊張が走る。
全員が顔を引きつらせて、固まった様に動かなくなる。
真っ先に美女だけが颯爽と駆け寄っていく。
リキッドも彼女の存在に気がつき、声をかけた。
「君は確か、…昼間にヒルフェ君達と一緒にいた。…もう試験は終わったのかい?」
「それどころじゃないんですよ!!…試験会場の山に、ボアみたいな化け物が現れて、襲われたの!……あたし達は逃がしてもらったけど、まだ他の人達は残っているのよ!」
と美女も、慌てふためきながら事の経緯を、説明する。
「何?!…」
とリキッドも驚き、両目を見開いた。




