〜紡がれる、新世界〜
数ある書籍の中から私の物語を手に取って頂きありがとうございます!
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prologue
「今日どこ寄り道するー?」
退屈で仕方がない授業に耐えること約7時間。やっと授業全てが終わり放課後の雰囲気へと教室の雰囲気が色変わりし始めていた。
私はあんまり人がいるところは好きじゃない。友達グループを作って仲睦まじく関わったり、みんなに仲良いように振る舞ったりするのが極端に苦手だったりするもの相まって。
「おーい、柊」
喧騒さが抜け切らない教室から足早に立ち去ろうとしていた私の足を夢咲 鈴が私を呼び止める。正直無視してでも離脱したかったところはある。だが彼女を無碍にするとどういう理屈かクラスでの立場が悪くなってしまう。
だから私は仕方なく振り返った。
「……何かよう?」
「あんた、ぼっちでかわいそうだから誘ってやるわ。ありがたく思いなさいよね?私に誘われることを——」
やっぱり、この人は苦手だ。高圧的というか、姫様的というか。
「ごめん。ちょっと無理」
「……はぁ?何一丁前に断ってくるわけ?あんた如きに拒否権なんてないわよ。もっと言えば人権もねっ」
そういうと取り巻きも含めて笑い出した。
本当にこういう類の人間というのは愚かでしかない。自分が偉いと思っていて自分より下の人間はこき使ってもいいという愚者なる思考。
「逆になんで私はあんたに制限されなきゃいけないの?私はちょっと用があるから、誘うならまた他の日にしてね。それじゃ」
これ以上相手にしても面倒なことはわかっているから私はテンプレになりそうな嘘を吐いてその場を切り抜けた。
彼女らは私を呼び止めようと声を上げたがもちろんそれに反応する気はないから無視して廊下を歩く。
廊下を少し歩き、階段を降り、学年別に分かれた学校の出入り口を私の学年、2年生の区域である西口の端っこ側のロッカーを開く。
いつものように靴を取ろうとして少しの違和感に気づき、靴を逆さにする。すると案の定靴からは画鋲やら小石やらがジャラジャラと湧いて出てきた。
いつもこんなものを入れて登校してくるドMとかでもあるまいし、どうせ彼女らが仕組んだ罠だろう。
「さっき私を誘ったのは、こういうことね……」
どうやら彼女らは私を見せ物にしたかったらしく、多分気分が上がりまくってる私に画鋲やら何やらが入った靴を履かせ、嘲笑おうとしていたんだろう。
推測の域を過ぎないのは確かだが、日に日に過激になっていくこの“イジメ”にため息を吐く。
入学当初は私も今よりはまだ純粋で人と関わることをある程度してきた、つもりだ。
しかし2年生に進級して、夢咲と同じクラスとなってしまってからイジメが始まったのだ。
原因は今でも何かがわかってないが、とりあえず彼女からのイジメはそこから始まった。最初はちょっとした悪戯程度のことばかりだった。テーブルに落書きされたり、陰口を言われたり。
ただ最近ではもはや暴力沙汰になり始めるんじゃないかと心配になるほどのペースで過激化し始めている。
元々仲が良かった子も私に関わっているとイジメの飛び火を喰らうんじゃないかって言われて私から離れていってしまった。
孤独になって気づいた。
“誰も私を『個』として見てくれる人もいない。守ってくれる人もいない”
本当は初めから気づいていたはずだった。
イジメが始まっても誰も注意したり、止めようとしない。
誰もが自分の身の安全を第一に考えることしか考えられてないのだ。それを悪いとは言わないが、みんな私がいじめられているから、自分はイジメられないという囮としてしか、私を見ていないのだ。
「ほんと、気が滅入るな……。さっさと卒業したい」
画鋲などを全部拾い集め彼女らのロッカーに詰めておいて私は靴を履き、外に出る。
外では大会が段々と近づいている運動部がグラウンドで練習をしているのが声でわかる。そこに応援の吹奏楽の音がかすかに聞こえる。
少しばかり集音機能がいい私の耳にはそれら全てが騒音にしか聞こえないのが難点なのだが、それでもまあ、罵詈雑言よりも痛くはない、と思いつつ外に出る時の常備品である耳栓をつけて私は歩き出した。
少し歩いたくらい、だっただろうか。
マンションの一室を借りている私がエレベーターに乗っている時だった。
かすかに、音が聞こえる。しかも、人のか細い声のような。
私は仕方なく耳栓を外し、目線はエレベーターの階数表示。徐々に声は近づき11階で大きくなり、その次から沈んでいった。大きさ的には大体50m以内だろうか。
(一体何の音だ……?何かを話しているのはわかるけど一体何の音なんだか……)
そう思いつつ音だけを頼りに音源を探す。
小1時間右往左往して、私は音のなる原因となっている場所を突き止めた——のだが、
「一体、ここどこだ?」
適当に捜索していたため道順なんてわからず、迷子になっていたら見つけたのだ。
不自然かつ非科学的に発光しているその魔法陣のようなものはまるで呪文のようなものを延々と発し続けている。
私は、興味本意に乗ってみた。どうせ明日からは休日だ。課題なんて明日に終わらせたらいい。
そう思って私は乗ったのだが——
「おわっ、急に何!?」
乗った瞬間に白い光を放ち出し、とても目を開くことなんてできなかった。
そして頭に何かが響いた。
『——柊 雪凪、アズレインに片道切符で渡ります——』
数ある物語の中から私の物語を手に取っていただき誠にありがとうございます。
今回のテーマは『原点回帰』。私が昔カクヨムや小説家になろうなどを使えなかった頃に書いていた物語を今の私が書き記す物語です。
続けられたら続ける予定ですので随時読んでいってくれたら、嬉しいです。




