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6クラスで初締め手の授業は、射撃訓練

剣と魔法とダンジョンと宇宙船の話を、書きたくなて書いてみた作品になります。 序盤は地球の日本の話で、長いプロローグと背景説明が続きます。


エチゴと仲は悪くないと思うけど、婚約者とその取り巻きが僕の事を気に入らないんだろうな。 派閥は違うし、ハイエルフじゃないし。 僕からしてもこっちを下に見て来るのが気にいらないから、お互い様ってところだろうけど。


なんて話が出来るのも、5組や6組は全員がエルフだけだからだ。 こんな話も、ハイエルフに聞かれたら侮辱罪やら不敬罪やらで、罰せられるんだってさ。 ハイエルフは色んな特権を持ってる、きっとエルフの僕が知らない特権もあるんだろう。


「 それよりさ、なんか発表前の新型の銃とかの話は無い? 」


ハイエルフの話はもう十分だ、それより楽しい話だ。 銃は男のロマンだ、なんて言うつもりは無いけど戦場で自分の命を掛けるものだ。 高性能の方が良いに決まってるし、それなりに知識は在る。 それにだ、なんてったってスミスの母ちゃんは専門家だ。


「 新型って訳じゃないけど・・・ 」


銃をホールドしてるだけで、自動で敵にロックしてくれる機能が付いてる銃が有るんだって。 後はトリガーを引くだけで、複数の敵に順番に発砲できるんだってさ。 スミスの母ちゃんが開発した銃で、複数の敵でも対応できる優れもの。


「 良いじゃん 」


「 僕もそう思ったんだけどね、不採用になったんだ 」


「 なんでよ? 」


敵をロックするには演算が必須だ、ターゲットの相対位置と相対速度がバラバラだから。 それで、演算はマジカルスーツ側が担当するらしい。 銃とスーツの測定値をスーツで演算して、結果を銃にフィードバックするんだと。


マジカルスーツにはいろんなセンサーが付いてるから、それは良いと思う。 むしろ必要なセンサーを全部銃に付けたら、重いしかさばるから大変そうだ。


狙いは銃口をアッチコッチに向けるんじゃなくて、銃身の中でエネルギーナンチャラを変えて対応するんだと。 撃った後に曲げるのは無理だし。 ホールドしておいて、トリガーを引くだけだから楽できそうだ。


「 銃身を向けずに撃つとね、その分魔力を使うんだ 」


「 そりゃそうだろ 」


何かをしようと思えば、その分何かを使うのは当たり前だ。 それが理由で、不採用になったのは理解出来んけど。


「 ひょっとして、メッチャロスが多いとか? 」


「 そんなことは無いよ、ほんのチョットだけだよ 」


銃口の向きを変えないで飛んでく方向を変えようと思ったら、今までよりエネルギーが必要になる。 それは当たり前だよな、でも兵器省はそう考えなかったんだと。


「 個人ではほんの少しでも、全体でみれば物凄い量になるからダメだって 」


「 ムダね~。 ムダって言えばその通りだけどさ 」


魔力を貯めて置ける方法はそんなにある訳じゃない。 短時間ならチャンバーで良いけど、長期間になると難しい。

だから、貯めておけないから無駄遣い出来ないってのは判る。


「 チョットの魔力をケチってやられたらさ、節約の意味なくない? 」


「 母さんもそう言ってたよ。 ハイエルフは戦場を知らなさすぎるんだって 」


スミスは笑いながら言った。


クイーンとの戦場では、エルフ族は常に敵に比べて少数で戦ってる。 戦力比じゃなくて、兵員数比のことだ。

Dの中でも宇宙でも、自分達より敵の数が多い戦場で戦ってる。 だから、マルチロックで多数への対策は有効だと思うんだけどな。


「 兵器省の判定だからね、どうしようもないんだ 」


「 まぁ、そうなるか 」


兵器省がOKを出さないと、武器も兵器もレーションだって軍に採用されない。 靴下一枚だってそうなってる。


ダメなものは採用されないのは当たり前だけど、優秀でも採用されないケースもあるらしい。 母さんに聞いた話だと、ハイエルフの派閥争いが関係してくるんだって。 Dの脅威で生存圏が怪しいって時に、権力争いとかやってる暇なんて無いと思うんだけどな。 ハイエルフ達はよっぽど暇かバカなんだろうか。


「 めんどくさ 」


スミスは笑ってる。 

ハイエルフは家のメンツとか名誉とかに拘るんだよ、エルフならみんな知ってることだけど。 名誉なんかじゃ腹は膨れないしクイーンにも勝てないと思うんだけどな。


「 僕もそう思うよ。 それよりさ・・・ 」


スミスが僕の方を指さした、他のエルフに指をさしたらいけませんって教わらなかったのな。

指の向きは僕からチョットだけズレてるけど。


「 なんだ? 」


気になってスミスの指さす方を振り返って見ると、教官がコッチを見てた。


「 おはようございます、教官 」


立ち上がって、大きな声であいさつをする。 まさか来てるとは思わなかった、話に夢中になってチャイムが鳴ったのに気が付かなかった。


「 おはようカミハ 」


急いで着席して前を向く、アテンション、上官が話してる時は上官を注視しなくちゃいけない。 軍人のお約束だ、もちろんお喋りも禁止だ。 発言は教官の許可が出た時だけになる。


「 全員揃っているな、では時間前だが始める。 今日からこのクラスの担当になったカレンだ、覚えておくように。 前任の・・・ 」


どうやら前任の教官は5クラスに移動になったらしい、代わりの新しい教官が来たと、そういう事らしい。 僕は6クラスに初めて来たから、前任の教官と入れ違いになって前の教官は顔も見てない。 教官が変わるのは珍しいハズだ。


「 先日のD実習の成績を確認した。 お前たちの成績は、控えめに見てもひどいものだ 」


教官がクラスを見渡しながら言う。 5・6クラスはエルフだけのクラスだ、だから一度も銃やマジカルスーツに触ったことが無いまま入学する。 銃の個人所有は許可されてないから、当たり前なんだけど。


「 お前達は基礎の訓練からからやり直しだ 」


僕は6クラスがD実習の時はいなかったからな、何も言えん。 何も言えんが、そんなに酷かったんだろうか。


「 お前は一発も撃っていないしな 」


教官がわざわざ僕を見てから追加の一言だ、関係ねーって思ってったのが顔に出たか?


「 では着替えてシミュレーション室に集合だ 」


そう言って教官はクラスを出て行った。 そしたらチャイムの音、まだ始まってねーじゃねーか。


―――――――――――――――――――――


「 スミス、こんどの教官はどうなんだろうな 」


「 どうだろう。 前の教官は中立派の真面目な教官だったよ 」


二人じゃ広すぎる男子更衣室で、マジカルスーツに着替えながらスミスと情報交換だ。 女子と同じ空間が確保されてるから、無駄に広い。 正しい情報が正しい判断の基準になるから、情報は積極的に集めないと。


教官には嫌われるより好かれた方が色々と便利だ、特に進路とか。 激戦区何かに配属になりたくないってのは、誰でもそう思うハズだ。 自分の将来を無駄にしたいんなら別だけど、教官に逆らって良い事なんてない。 僕は4組の教官にも逆らったつもりは無い、ハイエルフが絡んでくるからああなっただけだ。 僕は悪くない。



『 全員揃ったな、では始める。 本日の目標は、命中率30%以上だ 』


僕はシミュレーション室の、入り口に一番近い端っこのレーンに入って準備を始める。 レーンは、出入り口に近い方から成績の良い者に割り振られてる。 シミュレーションルームは一人分のスペースは狭いけど、全員が一度に撃てるスペースがあるから、横に広くなってる。


出入り口に近いと、貴重な休み時間を移動に浪費しなくても良くなる。 ちょっとしたご褒美らしい。 僕はそんなの気にならないけど、気にする奴も居るんだそうだ。


銃にセーフティーが掛かってるのを確認してから、エネルギーチューブを装填する。 実包弾も1スタック装填する。 これは重いしかさばるけど、魔力弾が効かないターゲットには有効だから携帯が義務付けられてる。



誤字脱字の報告、読後の感想などお待ちしています。

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