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適材適所と言う名の人任せ

剣と魔法とダンジョンと宇宙船の話を、書きたくなったんで書いてみた作品です。 序盤は地球の日本の話で、長いプロローグと背景説明が続きます。


「 バスターとクラフターで進む道は違うけどね、それ以外の事も重要なのさ 」


「 そうですわ。 せっかくご一緒のクラスになれたのですから、他の方ともお知り合いになられるべきですわ 」


それ以外の事って言われてもな、とりあえずデザートはフルーツだけらしい。 僕は指折り数えてみる、もちろんフルーツの数じゃない。


「 戦線を押し返してクイーン同盟の生存圏を拡大する。 エルフ族がクイーンとの戦いに勝利する。 そのために自分を磨く 」


重要な事は3つしかない。 母さんを護るってのも入れると4つなんだけど、それは言うまでもないしな。


「 それ以外に重要な事って? 」


「「 ・・・・・・ 」」


2人とも黙ってしまったんだが、スプーンも止まってるな。


「 ・・・シッカリ考えてたんだね 」


「 失礼な奴だな。 こう見えても、首都防衛艦隊の司令官の息子だぞ? 」


母さんの教育方針で、戦術・戦略の両方とも頭に入ってる。 戦略的にどうするべきかは理解できてるし、今の自分には何もできないのも理解してる。 だから勉強してるんだけどな。


「 それは最重要で間違いないさ。 それ以外にもあるだろ、ってことさ 」


「 そうですわ 」


「 ・・・・・・ 」


生きること以外に重要な事ね。 とりあえず、目の前に並んで座ってる二人を消し飛ばす事じゃないのは確かだな。 羨しいとか妬ましいとかじゃなくて、リア充は消し飛ばさないといけない。 そんな使命感が僕には在る、理由は不明だけど。


( 僕たちと仲良くしたいって女子が居るってことさ )


エチゴが小さな声で話して来た。


( ナンバーボードで、下から5番目のヤツに目を付けるって? ずいぶん変わってるな )


エチゴは上位だから理解できる、僕と知り合いになってどうするんだ?


( こう考えたらどうだろう。 情報には価値があるのは知ってるだろ、鮮度の良い、生きた情報なら価値は上がるって )


食堂を見渡してみる。 1組や2組の周りは席の空きが無いのに、6組の周りには空きが目立つ。 それでも、6組の男子の周りは女子密度が高くなっている。 そう言えば僕やエチゴの周りも女子密度が高いな。 少しでも上位の男子と、少しでもお近づきになっておきたい。 イザベラが言うにはそういう事なんだと。


「 なるほどね 」


男子の数は非常に少ない、だから色々保護されてるんだけど義務もある。 自分は特別だなんて思ってないし、保護されて当然だなんて思っていない。 最低限でも自分の義務を果たすから保護される、同学年と女子と知り合っておくのも義務の一つって事なんだろう。


「 判ったよ。 それでエチゴの提案は? 何か案が在るんだろ? 」


「 僕は、班の編成をイザベラに任せたいって考えてる。 女子の事は女子に任せた方が良いと思うんだ 」


イザベラの事は良く知らない、最近エチゴに紹介されたばっかりだし。 でもそれ以上に、周りの女子の事は判らない。 エチゴのことは知ってる。


バスターになるならダンジョンのアタックは必須になる、卒業までにはレベル10のダンジョンをクリアする必要がある。 学校で用意して管理してるダンジョンだから危険性は少ないけど、怪我をするのは当たり前だし命を落とす者もいる。


クラフターになるなら、そこまでダンジョンにこだわる必要はない。 自分のスキルに応じた生産を続けてれば、スキルは伸びていく。 でも、ダンジョンに潜った方がステータスは上がり易いって言われてる。


ステータスとスキルをバランスよく伸ばすために、クラフターでもダンジョンに潜ることが推奨されてる。 卒業までのノルマはないのは、バスターとは違うけど。


最初の頃は1つの班で、ダンジョンのレベルが上がったら複数の班でダンジョンに挑むことになる。 過去には、複数のクラスで挑んだこともあったそうだ。


「 私にお任せ頂ければ、カミハ様に不利益がおきないと断言できますわ 」


イザベラを見る、嘘を言っているようには見えないね。 僕に不利益にならない、って言うよりエチゴの利益を最大限にしようとすると、結果的に僕も不利益にはならないって所かな。 僕はエチゴのオマケってところだろう。


「 任せても大丈夫なら任せたいな 」


「 イザベラは信頼できるよ。 僕が保証する 」


見つめあって微笑んでる2人、イザベラは女子の中の成績はやっぱり1番だった。 本当なら1組のはずなんだけど。 エチゴと一緒に居るために、色々、なんやかんや手を回したんだって。


イザベラの家はハイエルフでも、かなり高い地位なんだとか。 エチゴの家は国内でも1,2を競ってる商家だ。 権力とクレジットがタッグを組めば、何でもできるってことらしい。 2人の関係性は良さそうに見える、お互いの家同士の利益も合致してるって聞いてる。 任せても大丈夫だろう、何か問題があったらエチゴも巻き込んでやるしな。


でもな、銀河系内がクイーンの侵攻で大変な状態なのに、エルフ族の未来も危ういのに、女子と仲良くなんてしてていいんだろうか。 そりゃ僕だって女子に興味はあるけど、んな事やってる時間は無いと思うだけどな。


「 だったら問題無いな。 イザベラさん、お任せしても良いかな? 」


「 ええ、お任せを 」


ぺこりと頭を下げるイザベラ、簡単な仕草なんだが優雅だな。 流石はハイエルフ。


結局、バスターとクラフターの実習を受ける時の班編成は、条件付きでイザベラに任せる事にした。 僕の出した条件は2つ、エチゴとイザベラは何時も同じ班にいること、特に戦闘訓練の時は例外無く一緒にいること。 もう一つは、友達同士を僕やエチゴと同じ班にしない事、幼馴染が一緒なのは最悪だ。


「 どうしてでしょうか? 気心が知れていれば、色々とやり易いと思うのですけれど? 」


僕はフルーツの最後の一口を口に放り込む。 最初はやり易いと思うんだ、最初は。


「 トラブルが発生した時に、班やクラスの事より友人を優先する可能性が高いからさ。 命令に反した行動は、全員の危機を招くことになる 」


「 そんな事があるのかい? まだ訓練が始まったばかりなんだよ? 」


「 そんな事が戦場で在ったんだってさ。 だから、今の内から練習しておいた方が良いと思うんだ。 今ならミスしても許されるし、軽症で済むだろ 」


「 そんなことが在ったのか 」


「 内緒だぞ、それなりの件数で在るらしい。 完全に防ごうと思ったら、2人を引き離すしかないってさ 」


食べ終わった食事を乗せたトレイを持って立ち上がる、2人はまだ食べ終わって無い。


「 じゃ、先に行くぞ 」


午後はクラフターの授業だ。 知識は頭に入ってるけど実物を触るのは始めてだから、チョット楽しみだったりする。


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「 カミハ様の知識は、戦闘方面に偏っているように感じました。 カミハ様のお母様は、彼を将来バスターにされたいのでしょうか? 確かに司令官ですから、自分の手元に置いておけるでしょうが 」


「 それは無いと思うな、彼はクラフターとしてもそれなりの腕だし。 それに、そう感じるのは僕達に戦闘関連の知識が無いのが原因じゃないかな 」


「 そうなのですか? 」


学校の給食はイザベラの口には合わないだろうか、トレイにはかなりの量の料理が残されている。 


「 僕は商売の知識を学んでるし、君はハイエルフとしてのマナー等を学んでるよね 」


「 マナーは必須ですわ。 ハイエルフとしての教養も学ばない訳にはまいりません 」


「 彼はその分の記憶領域を他に振り分けてるんだと思うな、例えば戦略とか戦術にね。 だから、彼は数10年後の戦闘を想定してあんなことを言ったんだと思うよ 」


「 数十年後の戦闘ですか 」


「 それまで戦線を維持できればだけどね 」


今のままでは厳しいだろうと思う。 だからこそ、エルフ族としての種を遺す必要があるんだけどな。 カミハは納得してくれるだろうか。



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