表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
庶民から執事へ  作者: パー子
6/9

1-5

「ふ~っお腹いっぱい」

それから晩ご飯を食べ終わると自分の部屋に戻った




「あー…無駄に広い」

部屋に入って4ヶ月ぶりの自分の部屋の中を見渡す

私の一人暮らししている1K8畳の部屋がいくつ入るか分からないこの広さ

私はこの部屋が小さい頃からあまり好きじゃない

この広さは私を寂しくさせ不安にする

久しぶりのこの感覚を味わいながらも私はベットに倒れこむ




「ふかふかだ~幸せ~」

キングサイズのベット

これも私一人には無駄だけどこれは大好きです

布団気持ちいいもん



コンコンッ



ベットでダラケているとノックの音が響く



「どうぞー」


「失礼します」


「あっ拓篤さん」

来客者は拓篤さんでした




「お湯の準備を致しに参りました」


「ありがとうございます」

もちろんこの豪邸

各部屋にお風呂とトイレがあります

この家に初めて来た時小学3年ながら驚きましたよ

拓篤さんは部屋の奥のお風呂場へと入っていった

私もダラダラするのではなく勉強しよう勉強!!

私はベットの誘惑を断ち切り持ってきた勉強道具を机に広げ勉強することに




「優奈お嬢様」

勉強を初めて直ぐにお風呂場から出てきた拓篤さんが声をかけてきた




「ん?どうかしましたか?」


「お勉強の最中に申し訳ございません

少々お時間よろしいでしょうか?」


「はい大丈夫ですよ」


「ありがとうございます

こちら私なりに優奈お嬢様のスケジュールを組ませていただきました

如何かでしょう」

そう言って拓篤さんは一枚の紙を見せてくれた




「えっすごいもうできたんですか!?」


「いえスケジュールを組んだまでで内容まではまだ決めていませんので」

少し照れたように笑う拓篤さん

その表情に少しだけドキッとしてしまった




「あっあのこれで良いと思います!!」

でもたまに予定入ったりしてこのこの通りに行かないと思いますけど

いいですか?」


「もちろんで御座います

優奈お嬢様の意見を第一にスケジュールを変更致します」


「ありがとうございます

あの改めてお願いします拓篤さん」


「はい一緒に頑張って行きましょう」

拓篤さんは笑顔でそう言ってくれた

だからなんだかちょっと嬉しかった




「あのちょっとだけ質問してもいいですか?」


「はいどの問題でしょうか」


「あっ問題じゃないんです

ちょっと聞きたいことが」


「聞きたいことで御座いますか?」


「拓篤さんって田中さんのお孫さんですか?」


「はい

執事長は私の祖父で御座います」


「そうだったんですね!!

苗字とみんなの呼び名からしてそうかなって!!

それになんだか田中さんに似てます」


「そうですか?」


「はい拓篤さんの笑顔、田中さんと同じでとても優しいです!!」


「!?…有難う御座います」

少し驚いたような表情を見せた拓篤さん

でも直ぐに優しい笑顔を向けてくれた




「あの拓篤さん…本当にごめんなさい」


「何がでしょうか?」


「拓篤さんの事覚えてなくて

それに私拓篤さんの事全然知らなくて」


「優奈お嬢様…

では少し自己紹介致しましょう

聞いて頂けますか?」


「はいっ」

申し訳ない気持ちでいっぱいの私にタクマさんはそう言ってくれた

笑顔だけでなく中身も優しい人なんだね




「私は田中拓篤と申します

祖父は執事長、父は旦那様の専属運転手で御座います」


「拓篤さんのお父さんもうちで働いてるんですね!!」


「ええ私の家系は代々西園寺家にお仕えしてきておりますので」

私はよく漫画とかで出てくる設定だと関心した

でもそれを思うとふとあることを思った

それって将来は絶対に使用の道しかないと言う事だろうか

なりたくなくてもならなくてはならないのか

そんな事を思ってしまった

でもほぼ初対面の相手にそんな込み入った話をできるほど私は外交的ではないので

その疑問を問いかけることはできずただ拓篤さんの話を聞くことにした




「年齢は優奈お嬢様の1つ上で翔様、涼様と同じ大学の1回で御座います」


「えっ私の1つ上ですか!?

1つしか変わらないのに私なんかより全然しかりしてる…」

寧ろ拓篤さんより年上の翔兄達よりもしっかりしている

そんな事実に私は軽くショックを受ける




「いえ私などまだまだで御座います」


「そんな事ないですよ!!

執事さんのお仕事も完璧じゃないですか!!

あれ?でも働きながら大学に行ってるって事ですか?」


「大変失礼な事なのですか執事の仕事はアルバイトで御座います

よって毎日優奈お嬢様に使えることができません

優奈お嬢様の専属執事として任命されたと言うのに申し訳ございません」


「謝らないでください!!

私凄いと思いますよ!!

あの大学に通いながら執事さんのバイトだなんて」


「将来この西園寺家にお仕えするための修行で御座います

大学を卒業して正式にお仕えすることになった時

優奈お嬢様の専属執事として恥の無いように務めさせて頂きます」


「ああそんな気を負わないでください!!

私庶民思考が全然抜けてなくて

だからもっと緩くて大丈夫ですよ!!」


「緩く…ですか?」

私の言葉に少し頭を傾げる拓篤さん




「はいっ私の事呼び捨てでいいですよ

それに私の方が年下ですし敬語も使わなくて大丈夫です」


「なっその様な事執事たる者できません!!」


「あはは…ですよね…」

田中さんや私専属のメイドさん達にも前にお願いしたけど

拓篤さんと同じ反応が返ってきた

まあ仕方がないかなお仕事の1つだもんね




「じゃあお嬢様だけでも止めませんか?

私お嬢様って柄じゃないんで」


「しかし…」


「じゃあ私からの命令って事で

私からの命令聞いてくれますよね専属の執事さんですもん」

私は執事と主の関係を逆手にとって命令してみた




「畏まりました優奈様」


「ありがとうごさいます」

私の我儘を困った笑顔をしながらも聞いてくれた




「では優奈様1つ私からの提案を聞いて頂けないでしょうか?」


「ん?何ですか?」


「私の事は拓篤とお申し付けください

それと私に対する敬語の使用もなさらなくて結構で御座います」


「えっでも拓篤さん年上ですし

他の使用人さんにも敬語ですし」

どうも年上の人を呼び捨てにしたり敬語を使わずに話すのは苦手なのです

多分部活で上下関係を勉強しているから

もし部活で先輩に対してタメ語なんて使ってたら目付けられるどころじゃないもん




「年上と申しましても立場が違います

そして優奈様は私の主であり私は執事で御座います

それに」


「それに?」


「私は優奈様専属の執事で御座います」

ニコッと笑いながら言われた言葉にやられたなと思った

さっき私がやったのを返されてしまった

さすが執事さん

私よりも上手ですね




「分かりました

じゃあなるべく使わないように頑張る

でも呼び方は拓篤さんでいい?

呼び捨てはちょっと…恥ずかしい…かな」

男の人を呼び捨てにするのは

残念ながら彼氏居ない歴=年齢にはかなり高いハードルです

例えそんな仲ではないと分かっていても顔が熱くなりそう




「畏まりました

私の提案お聞きいただきまして誠に有難う御座います」


「いえこちらこそありがとう…」

照れる私を見て少し笑う拓篤さんに私は余計に恥ずかしくなってしまった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ