くま好き令嬢の出逢い 4
おはようございます!
またブックマークが増えていて、本当に嬉しいです(*´∇`*)やったー!
ガイ様の名前。オルランド侯爵家は、代々騎士団として仕えていて、オルランド侯爵は騎士団長だったはず。
「騎士団のオルランド……?」
「ああ、そうだ。よく知っているな」
「お母様に習っているところなの。ありがとうございます」
お母様からお茶会などで困らないように、他の貴族について教えてもらっている。褒めてくれたことが嬉しくて、お礼を言った。
カイにそっくりなガイ様と話していると、カイが人間になったらこんな風に穏やかに話すと思う。会話しているのが、嬉しくて頬が緩む。もっと話したくて、質問を続けた。
「ガイ様は、アレクお兄様と同じクラスなの?」
「そうだよ。今、エトワル学園は少し荒れていて図書室でゆっくりできないんだ。だから、最近はアレクに頼んで、ウィンザー侯爵邸の書物を読ませてもらっているんだ」
「ええっ、そうなのですか?」
「ああ。アリーシア嬢に会うのは初めてだな。ここはエトワル学園にはない蔵書も多くあるし、居心地がいいからな」
ガイ様の言葉に驚いて、目を見開いた。私が出掛けるのは多くないのに、今まで会わなかったことを不思議に思ってお兄様とサラに視線を向ける。お兄様はにこにこ笑っているけど、サラは気まずそうに目を逸らした。
「アリーシア様がお出かけの日だけ、ガイフレート様はいらしております」
「ええっ?!」
「アリーと遊ぶ日に、誰かの予定を入れるなんてありえないよ!」
サラの言葉に目が丸くなって、お兄様の言葉に目の前が真っ暗になる。このままではガイ様に会えなくなってしまう。しょんぼりしてお兄様を見上げた。
「お兄様だけ、ずるいです。アリーもガイ様に会いたいです」
「いや、その、アリーとガイは会わせたくない。ガイはカイにそっくりだし、絶対ガイばっかりになって、僕より優先するような嫌な予感しかしない──」
お兄様はもごもご聞きとれない声で、ぶつぶつ話しているから、ガイ様を見つめる。
「アリーは、ガイ様の本読みの邪魔をしないので、一緒に居たら駄目ですか?」
「もちろん駄目じゃないよ」
ガイ様は当たり前のように答えてくれたのが嬉しくて、カイをぎゅっと抱きしめ直す。それから、ぷう、とほっぺたを膨らませてお兄様を見た。
「もう、お兄様としばらく遊ばないっ!」
「ア、アリー……?」
涙目になっているお兄様を見て、ガイ様はふはっと笑いだす。
「エトワル学園では、氷の貴公子と呼ばれているアレクがアリーシア嬢には弱いなんてな──くっくっ、腹筋が痛い。ああ、珍しいものを見たな」
しばらく豪快に笑っていたガイ様が、しゃがみ込んで視線を合わせる。緑色のまなざしがすごく優しい。
「アリーシア嬢、アレクを怒ったら駄目だよ。アレクは、アリーシア嬢を怖がらせないために言ったんだからな」
「アリーが、何を怖がるの……?」
「俺だよ」
ガイ様の言葉の意図が分からなくて、小首を傾けた。
「ガイ様の瞳は、宝石のエメラルドみたいで綺麗。髪も、カイと同じ焦茶色で好きだわ。いつか、髪の毛がふわふわなのかツンツンなのか、触ってみたいなあ。大きな身体は、クマさんみたいに力持ちそう──あと、声が優しくて、いつまでもお話しをしていたいと思っているけど、全然怖いところが見つからない……」
考えを整理するために手のひらをあごに当てる。小さな声で思っていることを言葉に出していると、ひとつだけ思い当たった。
「あっ、もしかして、ガイ様は呪いの魔術が使えるのかも! それならちょっぴり怖いけど、アリーはガイ様と仲良くなりたいから、呪いの魔術があっても使わないと思うから、平気だわ!」
「ふはっ、俺は呪いの魔術は使えないな」
「それなら、やっぱりガイ様は、全然怖くないわ!」
ガイ様の瞳を見つめてはっきり伝える。お母様から相手の目を見て話すと、気持ちはきちんと伝わると教えられている。
「ガイ様は、木から落ちた私とカイを助けてくれたでしょう。図鑑も土を払ってから渡してくれた。ガイ様はとっても優しいと思う」
「そうか。ありがとう、アリーシア嬢」
ガイ様は穏やかな声でそう言うと、ふわりと笑ってくれた。
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