プロローグ
大地が抉れ、所々で炎が燃える。荒れ果てた大地には、お互いの軍勢の亡骸が転がる。先程まで続いていた、魔王軍三大幹部と勇者パーティー三人の戦いも、相討ちに終わった。
そして今まさに、勇者と魔王の戦いが決着を迎える。
「次元斬!!」
「グハッ…命と引換に我を封印か…だが、我が消えても人間ある限り、魔王は生まれるだろう!」
次元の狭間へと吸い込まれていく魔王を見届けると、勇者は地面に力無く倒れ伏し、パーティーの3人が倒れている方を見る。
「みんな…やったぜ…俺もすぐそっちに行くから…な…」
そう呟き目を閉じたのを最後に、彼が動くことはなかった。こうして、勇者はその生涯に幕を閉じた。
パンツ。
それは男の夢。ロマン。未来。希望。
色や形は十人十色、みんな違ってみんな良い、想像通りなこともあれば意外性に驚かされることもある。人間と同じく様々な可能性を秘めたこの世の神秘。
Yes!パンツ!I love パンツ!You love パンツ!We love パンツ!
とある一室の布団で目覚めた平穏道の思考はパンツ一色に染まった。
見知らぬ天井、正座してこちらを心配そうに覗く女性、タイトスカートからは桃源郷が覗く。
「あの…大丈夫…ですか?」
心配そうに声をかけられハッと我に返る穏道。穏やかそうなその女性に向かって、サムズアップしながら返事をする。
「…水色…良いと思います…!」
「……え?…あ…!」
女性の顔が紅潮していく。悲鳴と鋭い衝撃と共に、穏道は再び眠りについた。