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第一王子の心境 3


ローレンス王子sideです

 


 会場に着くと、フォレスター公爵家のメイドに出迎えられる。



「ようこそお越しくださいました。どうぞこちらへ!」



 受付は王族だから素通りで。



 会場に入ると宰相と奥方、その娘のセシリア嬢に出迎えられた。



 早速母上が奥方と話を弾ませている。



「ええ!今日はついでに息子も連れてきたの!是非セシリア嬢のお話相手にしてやって頂戴」



「まあ、お気遣いありがとう。是非仲良くしてやって」


 そして母上は奥方の横にいるセシリア嬢にも話しかけている



「ふふ、はじめまして。セシリア嬢。私はルリアンのお茶飲み友達だから公式の場以外では気軽にアーリアさんって呼んで頂戴。」



「え、っと。はじめまして。よろしくお願いします。…アーリア様。」



「アーリアさんでいいのよ?ふふ。あ、そうそう。この横にいるのは私の息子。名前くらいは知ってるかしら?第一王子のローレンスよ」



 ここで話を私に降るのか、いや、やっと私が話をするターンだ。



「……はじめまして。セシリア嬢。本日は7歳の誕生日おめでとうございます。そちらのドレス、とてもお似合いですね。どこの妖精かと見間違えましたよ。宜しければ今後、ローレンスと気軽に呼んでくださいね。」



 母親と父親に似て見目麗しい美少女だ。…しかし、心なしか少し震えて顔が引きつっている。



「はじめましてローレンス王子殿下。お褒めの言葉ありがとうございます。ぜひ、パーティを楽しんで行かれて下さいね。」



 彼女の瞳には怯えが見えるものの、対面的には笑顔で挨拶を返された。



 彼女に怯えさせるようなことをした覚えはないが…宰相である父親に何か吹き込まれたのだろうか?



 挨拶のあと、彼女は壇上に立ち、7歳らしからぬ。立ち振る舞いを見せていた。



 彼女が壇上を降りると我先にと人が集まっていった。



「素晴らしい!齢7歳にしてこの落ち着きぶり!将来が楽しみですなぁ。ぜひ今度我が領地にいらして下さい。おもてなしいたしますよ!」



「ええ、本当に!妖精のような出で立ちで落ち着いた知性もお持ちなんですのね。是非我が息子とも仲良くしてくださいませ。」



 なるほど。会場には彼女と同じ年頃の女性はいない代わりに『何故か』私と同じ年頃の子息が集まっている。まあこの歳であの立ち振る舞い。に加えてこの国の2人目の四属性持ち。四属性持ちということは国家機密であるから宰相の、公爵家の一人娘。しかもあの美貌。ということで是非とも取り込みたいのだろう。


 しばらくすると奥方がセシリア嬢に声をかけて休むように促す。


 まあ、あの中でずっと顔色を悪くしていたから控え室にでも行くのだろう。


 そそくさと会場を後にして控え室に入っていったようだ。



「ローレンス。何してるの?早く行ってらっしゃいな。今のうちにセシリア嬢とお話しして彼女の心を掴むのよ!あの可愛らしい子を私の義娘にして頂戴。」


 …さっきのセシリア嬢と母上の会話でなんとなく気づいていたが。早速気に入ったらしい。母上は美しいものに目がないからな。恐らく今までの私の婚約者候補の中でも飛び抜けて美しく、その上彼女の母親とは仲がいい。となれば彼女は既に母上のターゲットになったと言っていい。



 …先程は怯えが見られたし、今のうちに親睦を深めるのも悪いことではないだろう。




「では、少しだけ話をしてまいりますね。」

次回!セシリアの病弱設定出します!

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