隣国に行くことになりました
シオン君のキャラ設定がずれている箇所があったので訂正しました!
シオンは金髪藍瞳の天使のような美少年です。
髪質はふわふわしていて、笑うとめちゃくちゃ可愛くて、身長もまだ6歳なのでセシリアとほとんど変わりません。
130cm シオン君
140cm セシリア
165cm ローレンス
属性は火と闇です。
シオンが屋敷にやって来てから半年がたった。
シオンはまだ6歳。従者とはいえ将来は我が家の第二子息になるから、と言ってお母様が私と一緒にシオンにも勉強を教えることになった。
最初の頃こそ私の方が進んでいた勉強も、いつのまにかシオンに追いつかれている。
これは、いつか追い抜かれる!
1歳年上の、しかも前世の記憶もある私に追いつくなんて相当な天才少年である。
ちなみに私たちは今、この世界でいう学園の第3学年の勉強まで先取りしているところだ。
かなり早いと言えるだろう。
なんせ、13歳に始まる学園の第3学年、つまり、本来は16歳の時に学ぶ内容だ。
お母様によれば、皇女の時かなりの英才教育を受けており、10歳の時には学園の最高学年、つまり第3学年の勉強範囲まで理解していたという。
その天才皇女のお母様の記録を7歳の私と6歳の、シオンが塗り替えた。
まあ、私は前世での記憶もあるから勉強にも集中できてるけど、シオンはまだ6歳なのに、遊びたくならないのかな?
むしろここは主人であり姉の私が遊びに誘わないとシオンも遊べないのではないだろうか…。
シオンは私が起きる6の刻にはもう起きていて、夜になるまで私に付き添い勉強ばかり。6歳のすることではない。
私は月に1回だけ城に行き、ローレンスに会う時以外は外出もしないので、当然私に付き添うシオンも外出しない。城へはお父様と行くからシオンは我が家に来てからずっと外に出ていないのだ。
この世界の貴族は本来なら五歳の洗礼式の後は色々なお茶会に家族と共に出席して色々な貴族との繋がりを作る。
そこで気の会う友人を見つけたりするのだ。
が、私はそれには全く出席していない。
私は人見知りだし、ドレスを着て誰かとの腹の探り合いをしながら話すのも嫌だからである。
でもシオンにしてみたら、この環境じゃ友達もできない、同世代は私しかいないのだ。
ここは、私が男友達を紹介するべきだろうか?
まぁ、私友達、ローレンスしかいないんだけど、
そんなわけで、今日も今日とてシオンと仲良くなろうと試みている。
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僕がフォレスター家に来てから2ヶ月がたった。
前の家では父と母からの期待に応えなければいけなかったため、必死に自力で勉強していた。
勉強範囲もおそらく同年代の貴族の中では群を抜いているだろうと自負していた。
しかし、セシリア様はその上を行っていた。
元皇女の奥様…ルリア様は当然のようにセシリア様に学園の第3学年の勉強範囲まで教えていた。
本来の貴族の学習範囲から大きく進んでいる。
この国では王宮の官僚もほとんどが男性。
当然貴族の女性にも知性は求められるが、こんなに学ぶ必要はない。
まるで王妃教育のよう…
むしろ王妃教育以上の代物だろう。
だが、それで怖気付く訳にはいかない。
幸い僕にも学ぶ機会が与えられ、奥様自らが勉強を教えてくださる。
しかもセシリア様と一緒の空間で学ぶことが出来るんだ。
自分よりも勉強のできない僕など認められるわけがない。
なんとかセシリア様と同じ範囲まで追いつき、日々勉強で充実している。
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「はい!そこまで。2人とも、今日で学園の勉強範囲は全部学び終わったわ。忘れないように今後も復習はするのよ?それと、2人とも学園卒業までの勉強範囲を終わらせたご褒美に外に出かけましょ!近場に旅行でもいいわ。何か考えておいてね。じゃ、私は先に食堂に行ってるから準備ができたら降りてらっしゃい。」
「はーい」
「分かりました。」
「んーっ、やっと第3学年の範囲まで終わったねぇ。こんな範囲まで勉強してるの私ぐらいだと思ってたけどシオンはまだ6歳なのにこんなにできるなんてすごいね!」
セシリア様の方が凄い。僕はもっと、認められたい。僕を見て。必要としてほしい。
「そんな。僕なんてまだまだです。セシリア様のように、魔法を新しく考えるなんてことはできないし、本当に記憶することだけが取り柄なので。」
一度覚えられれば忘れることはない。けれど、それだけだ。セシリア様のように閃きもセンスもない。
「いや、凄いって!シオンは私より歴史とか数学得意じゃない!てか、6歳で学園卒業までの勉強範囲まで終わったって天才だよ!?あと、セシリア様じゃなくて姉さんってよんで?家族なんだから。」
嗚呼、…どうしてそんなにも僕が言って欲しいことがわかるんだろう。他の誰でもない、あなたに認められるだけで心が満たされる。
でも、義弟じゃ足りない。
いつか、僕だけしか見られないようにしてあげる
それまでは、……
「ありがとうございます。…姉さん。」
「あの、さ、シオンは何処か出かけたいところとかある?この屋敷に来てから、外出したことないでしょう?下町とか、もちろん何処か近場に旅行とかでも!」
「いえ。僕はあまり外に出るのは好きじゃないので。姉さんの行きたいところでいいです。どこでも」
「えー。うーん、と、私はあんまり人がいないところの方が……いや!なんでもない!えーっと、じゃあ、…お母様の実家。隣国のワーマン王国とかは?」
姉さんは優しい。自分へのご褒美でと言われて旅行先を決めるように言われても、真っ先に僕や奥様の行きたいところを考えて答えを出す。
「そうですね。…ワーマン王国は医療面でもこの国より進んでいる先進国ですし、奥様さえ良ければあちらで出産するのも良いかもしれませんね。」
ワーマン王国…奥様の実家。
隣国であり、この国の友好国。
元皇女の奥様の娘で隣国の宰相の娘となれば、旅行中でも姉さんに言いよる奴らが出るかもしれない。ほんとは行きたくない。
でも、奥様を思えば、この国よりもワーマン王国の方がより手厚い支援を受けられるだろう。
隣国へは城にある転移門を使えば、お金はかかるがすぐに行ける。負担もかからないだろう。
「じゃあ、早速お母様に聞いてみる!あ、お父様にも。」
「そうですね。じゃあ夕食の際にでも聞いてみましょうか。」
まあ、言いよる奴らがいれば僕が排除すればいい。姉さんには気づかれないように…。
おねショタ…????
色々な箇所を訂正しました!感じの変換ミスが多くあったので読みにくかったかと思います。
誤字脱字あれば教えてください。
読んでいただきありがとうございます!