208話 秘策です!!
ほのぼの回です。
次回、戦闘に入ります!
「あの……メルヴィー?」
「……何でしょうか?」
な、何故でしょうか?
飲み物を入れてくれたり、お世話はしてくれるけど決して目を合わせてくれない。
何か怒らせる事をしてしまったのでしょうか?
「うぅ……」
「お嬢様、メルヴィー様は拗ねていらっしゃるんですよ」
「きっと怒っていらっしゃる訳ではありませんよ」
「シア、ノア……」
何やら楽しい気に微笑みを浮かべるノアとシア。
やっと目を覚ましてくれたのは良かったですが、何故か朝起きたら2人に顔を覗かれてたんですよね。
う〜ん、昨日はメルヴィーに入れてもらったココアを飲んだあたりから記憶が曖昧です。
何でノアとシアが寝ていたベッドにいたのでしょうか?
まぁ、朝からもふもふに包まれて幸せでしたけど、ご馳走様です。
「聞こえてますよ」
怖っ!?
無表情ですよ!!
シアなんて震え上がっちゃってますし……
「お嬢様、ご提案が」
「提案ですか?」
メルヴィーに聞こえない様に、結界まで展開するこの手の込み様。
妹のシアとは違ってノアは余裕がありますね。
これが姉の余裕ってやつですか。
「はい、メルヴィー様に……」
「……ノアがそう言うなら、別に構いませんけど。
それって意味あるんですか?」
「それはもう、効果的面ですよ!」
「そ、そうですか。
分かりました! メルヴィーのご機嫌お直し大作戦ですね!!」
ふっふっふ! そうと決まれば、やり切って見せましょう。
ノアに与えられた任務、それは……
「メルヴィー!」
まずはメルヴィーに駆け寄って、腰に抱きつき、顔を埋める。
それからの……
「怒ってますか?」
上目遣いでのチラ見っ!!
これぞノアから授けられた、ほぼ100パーセント、メルヴィーは陥落する秘策!
「うっ!?」
突如として仰反るメルヴィー。
ノアはニヤリと笑みを浮かべてますけど……何が何やら訳が分かりませんね。
「べ、別に私は怒ってなどいませんよ」
努めて冷静を装っていますが、顔がにやけてます。
これは……アレですね、エンヴィー曰く病気の時のメルヴィーですね!
でも良かった。
秘策は成功。
ノアの言った通り、メルヴィーの機嫌も直った様です。
もう少しこうして、ゆっくりと寛ぎたいところですが……
「失礼します」
時間の様ですね。
「魔教団が保有する全拠点の補足が完了致しました」
「配置は?」
「勿論、恙無く」
一礼するメイド。
ナイトメアの精鋭部隊を率いるリーダーは戦意を滲ませる微笑みを浮かべる。
「分かりました。
では行くとしましょうか」
部屋の中を見回せば、この場にいたメルヴィーとノアとシアの3人が静かに頷く。
向こうでコレール達も待っている事でしょうしね。
「僕達と敵対した事を後悔させてやりましょう」
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