ルルーシカの怒り
「なあ、かなえさんが犯人って線はないのかよ」
タクの言葉にルル―シカはカッと顔を赤くして、タクを睨んだ。
「なによ、あんた、かなえを疑っているの?」
「別に疑う疑わないと言うよりも、かなえさん以外のクラスメイトをさんざん罵ってきただろ?なら、一応、かなえさんについても聞いておこうと思ってさ」
タクはピエロのボロッカスの言われように少なからず同情をしていた。
ピエロは『ルルのことが好きだ』と言っていたのに、ルル―シカは先ほど、
『私、あいつ、キモイんだけど。まずはあの声が嫌いだわ。ねちっこくて、やけに高音で。耳障りなのよね。
それに、なによあの髪型。
キノコ。それも禍々しい毒キノコみたいで、見ているだけでウェ~~~となちゃいそうよ』と罵っていた。
テーブルの上に置かれた、ルル―シカの手は震えていた。
「あんた。もし、あんたが本当にかなえのことを疑っているなら、あんたのこと・・・軽蔑するわ。あんた、かなえはかなえはね・・・」
ルルーシカの声は震えていた。
「か、かなえが何だっていうんだよ」
タクを睨むルルーシカの目には涙が溜まっていた。
唇を噛み、今にも魔法でタクをしばきあげるぞといった雰囲気を醸し出している。
な、何で、そんなに怒っているんだよ。
くやしくて、くやしくてしょうがないといった表情で、
俺を睨むなよ。
ちょ、ちょっと、お、お前、度が過ぎるだろ。
タクはルルーシカの強烈な睨み上げにびびっていた。
蛇に睨まれたカエルのように。
ドン!!
ルルーシカは怒りをテーブルにぶつけた。
「もういいわよ。この話は終わり!!」
ルルーシカは赤く染まった手の甲で涙を拭う。
「だけどね、覚えておきなさいよ。今度、かなえを疑ったりしなんかしたら、あんたなんか、こっちから捨ててやるんだからね」
な、何でそんなに怒るんだよ。
ちょ、ちょっと聞いただけだろ。
他の奴は人権を無視してずたぼろに言っていたのに、
何で、かなえさんのことになったら、恐ろしい剣幕で激怒するんだよ。
仲がいいからなのか?
しばらくの間、重苦しい空気が流れた。




