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俺の娘は異世界一可愛い

そして、終焉へ

「カノープス、話がある。」

そう言って、卒業式の一週間前にアレクの執務室へ呼んだ。

少し不思議そうな顔をしてから。

「はい、旦那様。」

と執事の礼を取った。

実に完璧な執事っぷりだ。

池袋あたりの執事喫茶に居たら超売れっ子な感じでイケメン度マシマシ。

カノープスは俺が育てた!

いや、そんな事はいい。

本題に思考を戻そう。

「カノープス、君の親族の事だ。」

「母は亡くなりましたが?」

「いや、君の父君の事だよ。」

ピクリと肩を震わせる。

動揺を抑える術が大分上手くなったな。

と思ったが、彼の事を捨てたと思う父親の話が出たから動揺もするのだろう。

「父君は、君と母君の命を守るために、あえて市井に隠したのだよ。

元々恋仲だったご両親の仲を裂く形で、政略結婚した相手が手酷くてね。

決して、君達を捨てては居無いし、守護者も固めてあった。

だが、君らの居場所を知った女狐が、手勢を送り込んで、最後炎の魔法を放った。

後は君の知って居る結末だ。」

「あの、政略結婚って言いましたが。

その、俺の父は貴族…なのですか?」

戸惑う様に問いかけて来る。

「君の本当の名前はね、カノープス・ド・システィア。

ゼボネアス国王陛下の第三王子様だ。

国王ネアスの事だが会った事はあるよね?」

流石に今度は驚く顔になって、硬直した。

「君の母君の名前は、乳兄弟で幼なじみのアイシャ…マリアーシャ・ラ・オフェン侯爵令嬢。

彼女との婚約間際に周囲の反王族派閥から横槍入れられて。

さらに側室にすら出来なかった妻妾腹にしてしまった事を、彼は…ネアスは今だ悔いて居るよ。」

「あの、何故急に俺の身分を知らせてくれたのですか?」

「まず一つ、卒業して社会に出るから。

王宮務めきまっだろ?

あと一つ、ネアスからも頼まれて居たんだ。

それと最後に、第一王子派閥王妃派閥含めて傀儡した。

カノープスの命を狙う理由の有る連中が居なくなったからね。

正式に君の血筋と、公爵の位をネアスから宣言されるだろう。」

そこまで言って、核心を言う。

「さて、そこでカノープス公爵殿に問う。

アリーナの事をどう思って居るかい?

身分も立ち居振る舞いも。

今の身分でもアリーナとの好感度も、俺は問題無いと思っているが。

公爵になると、多分君は引く手数多になるだろう。

手出し出来なくなる前に言っておく。」

「はい。」

「もし娘を、アリーナを結婚相手に選ぶでも選ば無いのでも、泣かせないで欲しい。」

「勿論です、俺はアリーナ様を泣かせたり苦しめたくありません。

彼女には、笑顔が似合いますから。

その、アリーナ様への告白が叶ったなら、婚約を申し上げてもよろしいでしょうか?」

真っ直ぐに力強く言う言葉は、アレクの最後の不安を取り除く。

「ああ、良き報告期待して居るよ?」

はにかむ様に微笑むと、カノープスは執務室を出て行った。

卒業式の日。

カノープスの王族身分判明と、カノープスとアリーナが両思いになった知らせが届くいた翌日。

アレクは血を吐いて倒れて居た。

長い事無理が祟った過労だった。

しかし、直ぐに動けたから、カノープスもアリーナも知らされ無かった。

アレクの早い死は、アリーナとカノープスの結婚式のニ年後。

二人の子供が産まれた後だった。

孫を見て安心して逝ったのだろう。

ネアスが、不貞腐れた様に二人にそう言っていた。

ただひっそりと、アレク夫婦の墓に咲く、桜に似た花が世界を桜吹雪で埋め尽くす。

墓の前で。

「又俺を置いて行きやがって。」

そう呟いた日本語は、空に溶けて、消えた。




お待たせしました。

アレク本編の幕引きです。

元々アレクの早死オチは決めてました。

本気になって居る事が過労を要する事だらけだったのも有りますが。

本気で挑む事が終わると、気が緩んでヤバイと言う事はよく有るのです。

本来呑気なタイプが、正反対の腹芸するのは、才能が有ってもね、疲れますよ。

特に胃がマッハでヤバイと思う。

お疲れ様アレクさんと言ってあげて下され。


でも、メインカップル二組の甘い話は別枠に残してますから、そちらをお待ち下さい。

では又

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