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オレが姫の婿候補!?  作者: 暇な青年
候補者出揃う編
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最終日!?早くね?(前編)

楽しい時間はあっという間に過ぎると言うけど・・・・・・・あっという間過ぎない?

朝、ベッドから起きるとまだ寝ているカイウスとレグを邪魔し無いように音を立てずベランダに出る。

ベランダから見える景色は太陽が照らし輝く海。


「今日は最終日か、明日にはセイクリッドに帰るのか・・・・・・・」


この四日間を思い出しながら海を眺める。

今更なんだが、この部屋は五十階にあるため相当な高さである。


「・・・・・・・」


いいね~こーゆう雰囲気、一人でのんびりと景色を楽しむってのも


ベランダの淵に両腕を組んで乗せる。

のんびりと景色を楽しんでいるとベランダに入ってくる足音が聞こえ、振り返り挨拶をカイウスに送る。


「おはよう、はやいねヤクモは。最終日だから落ち着かないの?」


「アホ、目が覚めちまったんだからしょうがないだろ、寝てるお前らを起こすわけにも行かないしな」


実際問題、オレは寝てる相手を無理やり起こすのは気が引ける。

相手にもよるがな。


「それはごねんね。それより、最終日くらいセレナ先輩と二人っきりで観光してくれば」


「な、なに言ってんだよ!?」


さらっと言うところがカイウスの怖いところだよなぁ、今、よ~く分かった


カイウスは笑いながらオレの返事を待っているんだろう。

そういきなり言われてもあっちにも予定って物があるだろ。

なんて事を考えているとカイウスが笑っている。


「ヤクモって意外と分かりやすいよね。大丈夫だよ、昨日のうちにセレナ先輩に言っておいたから」


「・・・・・・・」


その満面の笑みが恐ろしく見えるのはオレの目が可笑しいのだろうか?


カイウスは頑張ってね、と言いながら部屋の中に入っていった。

その後姿を目で追っていくとどうやらお腹が空いたらしく冷蔵庫から食べ物と飲み物を取り出していた。


「かーーーー・・・・・・・」


勝手に約束されたこっちの身にもなれよ、まったく


とか、内心では愚痴りながらも表情は嬉しそうであるのをガラスに映った自分を見て、愚痴から苦笑いに変わった。



「そんじゃ、俺たちはクラスの連中と観光してくるわ。先輩によろしくな~」


レグの奴は言いたいだけ言うとカイウスと一緒に部屋を出て行った。

残ったオレはため息を数回付くと、意を決して部屋からでて一階のロビーに向かっていく。



『セレナ先輩とは十時にロビーで待ち合わせって事になってるから』



部屋にいる時にカイウスにこう言われた。


用意周到だな、あいつは・・・・・・


現在、十時五分前。

ロビーに着くとあたりを見渡す。


「誰を探してるのかな?」


「あぁ、セレナ先輩を・・・・・・・・・って、うわぁっ!?」


不意に後ろからの声に顔を向けないで答えたのだが、その声に聞き覚えがあった。

その声の主にオレは後ろから抱きかかえられ、ついビックリして声を出してしまった。


「失礼ね、八雲ったら!いきなり声を出すなんて」


「いやいや、いきなり後ろから抱きかかえられたら誰だって驚いて声を出すわ!」


離れながらオレはセレナに反論する。

数秒して互いに可笑しくて小さく笑ってしまう。


「おはよう八雲」


「おはよう、セレナ」


ワンピース姿のセレナとロビーで少しおしゃべりをしてからオレたちはホテル前の無料バスに乗った。

バスと言ってもトロリーバスであり、運転席の前と後ろにしか窓がなく、両側面には窓が無い。

座席も横向きのベンチが2×2の外を見るような形で配置されている。

その為、風が全身で感じることができる。もちろん、落ちない様に鉄パイプのような物が数本ある。


「風が気持ちいいわね」


風によって乱れる髪を押さえながらも隣に座るセレナは楽しそうにオレと外の景色を交互に見る。

だがオレは、と言うとそれどころではなかった。


やべーって!なにこのシチュエーション?もろ恋人設定じゃね!?


日本にいた頃は慣れていたのだが、一旦会わなくなったからなのかセレナの言動や表情に焦る、と言うより嬉しくもあり恥ずかしくなってしまう。


その為なのかオレの頭ン中は混乱状態。

某ゲームの状態を使うと


───八雲は混乱している────

     や

───八雲は錯乱している───


など・・・・・・・錯乱って状態見たことねーけどな


テンパっている所為でセレナとの会話はうまくできたが、内容は頭の中には残らなかった。

残らなかったがセレナもご機嫌だったので深く考えない事にした。

そうしている間にもトロリーバスは目的地に着いた。

着いた場所はアミューズメントパーク。


今回の反省

八雲「・・・・・・・・」

暇ねん「うわぁ~まだ錯乱してるよ」

八雲「してねぇよ!だいたい錯乱ってなんだよ?」

暇ねん「いや、頭の中に浮かんだから」

八雲「おい!」

暇ねん「それはそうと、そろそろ終わりに近づいてきたぞ」

八雲「終わりって・・・・修学旅行?」

暇ねん「それもあるが、この小説の残り時間もな」

八雲「な、まじで!?」

暇ねん「まじで。確定してないから分からないけどあと5~15話の間でタイムアップだ」

八雲「そっか・・・・・・」

暇ねん「そうだ、だから残りの時間を有効活用しろよ!じゃあな」


次回『最終日!?早くね?(後編)』です。

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