雪合戦ってこんなに燃える展開だっけ?
「それでは第一回戦、1-B対1-Gです。クラスの生徒はAコートに入ってください」
校舎からのアナウンスが聞こえてくる。
「んじゃ、いきますか」
「そうだね」
「さいしょは同じ学年だから気兼ね無く投げられるぜ」
レグは朝の態度から一転、いつものレグに戻っていた。
オレたちにとってはありがたい。
ここで、ルール説明だ。
制限時間は10分。
一人二回あたると退場である。
制限時間内に相手クラスの全員を退場させるか、生き残っている生徒が多いクラスの勝ちである。
コートはドッジボールでよく使うコートね。外野はいないから。
もちろん真ん中に線があって線から向こう側にはいけないぞ
脳内説明終了!
さて、グラウンドについたのは良いんだが、オレ・・・というよりオレたちは目を疑った。
グラウンドはAコートからKコートに別けられて、それぞれ小・中・高・専大が試合しているが、どのコートも軽い雪山が在ったり、雪壁があったり、挙句の果てには軽い芸術品と思えるほどの塔が建っていたり・・・・なんだか、戦場みたいだな。
「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
おぉう!?あっちのクラスなんて雄叫び上げて雪球投げてるよ。
何かもう、真剣です!って顔に書いてあるし・・・・・・
「凄い熱気だね。これってパーティーだよね、たしか?」
「たしか、な」
オレとカイウスは微妙に気迫負けしている。
だが、レグは違ったみたいだ。
「おっしゃーーー!早く行くぞ!ヤクモ、カイウス」
どりゃぁぁぁ、と叫びながらコートに向かう後姿を見て、アホらしく思えたが、レグがいつもどおりに戻って安心を感じた。
「おそいっ!」
「うぎゃっ! 冷たい!?」
コートにつくなり顔面に冷たい物がぶつかった。
ぶつかったものは粉々に崩れていく。
「おいコラ・・・・・・雪玉を顔面にあてんじゃねーよ」
「あんたが遅いからでしょ!」
「んだと!?」
「なによ!?」
「まぁまぁ、二人とも抑えて」
委員長との言い合いを見ていられなくなったのかカイウスが間に入ってきた。
「それでは・・・・始め!」
審判の合図で互いのクラスは一旦、雪壁の後ろに隠れたり雪玉の準備をしている。
委員長はここでもあの力を発揮して皆に作戦を指示していく。
・・・・・・委員長だったら、色々な戦場に出ても司令官としていけるんじゃね!?
例えば、星一号作戦(ア・バ●ア・クー攻略戦)とか、第二次ヤ●ン・ドゥーエ攻防戦とか
「ガ●ダムだな~」
「なに独り言言ってるのよ?」
「えっ!口に出した?」
「出したわね。ガ●ダムって。ねっ、皆?」
うんうん、と一斉に頷くお友達。
一気に恥ずかしく思えた。
「ってことで、ヤクモにカイウス・・・それとレグは線ぎりぎりのとこで敵を攻撃!残りの私達は後方から援護射撃!以上!」
「ちょっとまていっ! なんだその“君達が頑張れば勝てる!”みたいな作戦は!もっとマシな作戦があるだろ!」
「ないわね・・・・・・それとも何?私の作戦は不満と?皆この作戦は不満?」
委員長の殺気+αの睨みに皆、首を横に振る。それはもう、一生懸命に。
「まー、カイウスとレグが嫌だって言うなら変えるわ」
よし!嫌と言え!言うんだ!!
だが、オレの思いむなしく二人は“いえ、問題ありません!司令官殿”と敬礼する有様。
お~い、お前らもっとがんばれよ!
「ホラ、良いって言ってくれてるわよ」
「殺気出して聞けば誰でも“うん”と言うだろうよ・・・・・・」
「仕方ないわね~・・・・・・・・もし嫌だって言うなら・・・・・・皆で一週間断食よ」
えっ!?なに、今の最後の方に殺気を通り越した感覚が・・・・・この異様なプレッシャーは・・・・・ニ●ータイプか!?
当然、ニ●ータイプのプレッシャーではなく、委員長以外のお友達からの鋭い視線だった。
視線を読み解くとこうである
『ヤクモ!オレたちの食生活を奪う事は許さないぞ!いいから“やる”と言え』
である。
でも良く考えてみろ。ここは死んだ後の世界じゃないし、学食でもないんだぞ。家に帰れば食いたい放題だぞ。
とまぁ、言える雰囲気ではないので・・・・・
「わかったよ、やればいいんだろ。やれば」
その言葉にみんなの顔がホッと緩んだ。
委員長も笑みを浮かべた。
「よし!では、オペレーション・スノーボールファイト、決行よ」
「なにもゆ●っぺみたいに言わなくても・・・・・」
「こーゆうのはノリが必要でしょ!」
「・・・・・・さいですかっ!」
言い終えると同時にオレたちは雪壁から出て、最前線に向かった。
やっぱ、委員長じゃ星一号作戦(ア・バ●ア・クー攻略戦)とか、第二次ヤ●ン・ドゥーエ攻防戦は生き残れないな
ふと、そう思いながらも、いつの間にか両手に握られていた雪球を雪壁から出てきたGクラスの生徒にぶつける。
今のだけで一人倒した。
ちなみにこのゲームは相手の投げた雪玉をキャッチして投げ返すのも有りだ。
そーゆうわけで・・・・・・
「おりゃぁ!」
ナイト部で鍛えた反射神経・動体視力その他もろもろを活用して・・・・・・勝った。
開始、三分で全滅。
G組は30人おり、その内、オレ6人、カイウス5人、レグ10人倒し、残りの9人は援護射撃
こちらの損傷・・・なし!
快勝!
この調子でB組は勝ち続けて言った。
今回の反省
八雲「なぁ」
暇ねん「言うな」
八雲「なんで」
暇ねん「言う出ない」
八雲「“ガ●ダム”と“An●el Beats!”?」
暇ねん「ちょっと・・・・ね」
八雲「どうせ、ネタを書きたかったんだろ」
暇ねん「イエス!」
八雲「こんなので勝ち続けられるのか?オレたち」
次回『激突!1BVS2A』です。
次回もこの小説にプラグイン!
八雲「ロッ●マン風に次回予告するな!」