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オレが姫の婿候補!?  作者: 暇な青年
候補者出揃う編
53/73

だから話がややこしくなるって!

合図と同時に先手を取ったのはオレだった。


大方、先手は譲ってやろうっつう人情・・・違うな。余裕だな。だったら────


「お言葉に甘えるぜ!!」


初撃、木刀を横に振るうが、これは簡単にとめられる。レーベルはオレの力の勢いを殺すと攻めに転じてきた。


「攻めさせてもらうぞ」


その言葉どおりレーベルは休むことなく撃ち続けてくる。オレは木刀を受け止めているが明らかに手加減を感じさせる力だった。


「もーちょい力入れないと・・・・弾かれますぜっ!!」


手加減されていると分かると、ムカッと来て木刀を弾き、攻守を逆転させた。


「それはすまない。では、もう少し力を入れようか」


「負けたときの言い訳なんか作らないでくださいよ?」


「減らず口が」


「どっちが?」


互いの木刀を中央でぶつかり合い、音が屋内広場内に響き渡る。周囲の目は間近で見るレーベルの剣技に釘付けである。


数発打ち合い距離を取り、また距離を詰めて打ち合いの繰り返しが数回起こる。


「一つ、貴様に聞きたいことがある」


広場に又も音がこだまする。


「いったい・・・なんですかっ!?」


口を動かしながら、体を動かすオレたち。その時、レーベルの口元が少し笑っているように見えた。


「セレナ姫とはどうなんだ?」


「はぁっ!?」


思わず大振りしてしまった。


「なんだそれ?動揺させるつもりか」


「馬鹿を言うな。貴様など一瞬で倒せる・・・・・・だが、此処はセレナ姫が通っている学校だろ?興味も出てくるさ」


「・・・・・・やっぱ、アンタもセレナのことが───」


「そんなことはいい!で、どうなんだ?」


「どうって言われても・・・・・・」


レーベルの木刀を体を回転させて避け、避け終えると同時に木刀を振るう。だが、コレも止められる。


「どんな事でも良いさ。学校での評判とかでもな」


「・・・・・・」


やっぱ、こいつの方がセレナにぞっこんだろ?それにしても・・・・・・レーベルの方からオレに聞いてくるとわな。少しはオレの事も────


つい口元を緩めてしまう。が、背中に激痛が走る。木刀が直撃したのだ。


思って無いわな!


口元を引き締めると、答えを返す。


「そーだな、オレも学校ではあまり話さないが、全生徒の憧れであり、この学校の誇り・・・・・・かな」


「誇り?憧れは分かるがなぜ誇られている?」


「あの人はな、オレが転校してくる前に生徒会長をやってたんだ。

で、その話だとあの人は今までの人では、とても思い付かない事を考え、やって見せたらしいぜ」


「それで・・・誇り? なのか」


分からないといった表情をレーベルは向けてくる。


「それだけじゃないぜ。他にも困っている人には手を差し出し、助ける。当たり前のことを当たり前のようにやっている。だが、オレたちにとっては難しい事だよな」


二人の間ではぶつかり合う音が幾度と無く聞こえてくるが、オレには・・・いや、レーベルも聞こえてないと思う。


「オレだったら助けたくても体が“いやだ”っつって動いてくれない。多分、オレだけでなく他の奴らもな。まぁ、数名ぐらいできる奴がいるかもしれないが・・・・・・」


「それは・・・・・」


「アンタも前者の分類だろ?いや、悪いわけじゃねーよ。

だって人は、助けたくても“助けられるかな?”“他の人がやってくれるさ”と自分勝手に思うからな。

だが、セレナはセレナ姫にはそれが無い。セレナ姫にあるのは“助けないと!”“自分がやらないと”っつう気持ちだけだ。まっ、正義感か強いのさ。

だからこそ、オレたちを・・・・・・いや、この国を正しく導ける人物だと知っているから、誇りなんだよ」


「確かにな・・・・・私も幾度かそんな場面に出くわし・・・・・・その度に目を背けた」


そして─────打ち合いが止まった。勝敗がついたわけではない。互いに距離を取って構えている。


「貴様は・・・・・姫のことを良く知っているのだな」


「あぁ?んなことねーよ。 ただ・・・・・・アンタより少しだけ彼女と過ごした時間が多かったっつう話しだ」


「そうか・・・・・・」


「そうだ」


「では話は一旦終わりだ・・・・此処からは私の・・・・・・・いや、俺の全力を持ってお相手しよう」


レーベルの構えが・・・・・・変わった!?木刀の先を上から下へ向けるように構え、先の部分に左手を添える構え。


「しかも、微妙に口調が変わってるし。でも・・・・・」


構えを取る。


「嫌いじゃないぜ・・・・こーゆう展開!」


「「いくぞ(ぜ)っ!!!」」




互いの刃が再びぶつかり合っている中、屋内広場のドアが開き、数人の人が入って来ているのにオレもレーベルも気付かなかった。


今回の反省

暇ねん「来たよ来た!来ました」

八雲「なにが?」

暇ねん「サボってた分、ネタができた」

八雲「おー!いいことだが、サボってたとかストレートに言ったな、おい」

暇ねん「明日も更新できると思うぜ!ただ・・・・」

八雲「あー旅行の件な」

暇ねん「そゆこと。詳しくは『活動報告』を確認してください」


次回『決着だ!!!レーベル 刻んでやるぜオレの道を』

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