第三部 君と同じ候補の一人だ
セイクリッド祭が無事に終わり季節はいつの間にか12月。日本と同じようにセイクリッドは寒い。
「は~」
いつもと同じようにナイト部が終わり帰り途中です。冬のせいで外は暗く、ため息が白く見える。
ここで少し、今のオレとセレナの状況を報告しよう。
まず1つ、セイクリッド祭が終わってから極たまーにセレナやユウナ先輩とすれ違うが、「ルーク」として接している。カイウスやレグも合わせてくれている。
2つ目は、すれ違う以外は何の発展もしていないので期待するなよ・・・・・・以上!報告終わり。
「ん?なんか・・・・・脳内で説明が入ったような・・・・・・?」
そーいや、ネタも出てこないな・・・・・
などと、作者のダメさを一瞬考えて忘れる八雲だったとさ。
「ヤークーモーーーーーー!!」
「んん?」
聞いた事がある声。だが、思い出せない・・・・・・女性の声。だれだっけ?
立ち止まり思い出そうとしていると、思い出すより早く声の主が背中をポンと叩いた。
「あっ、メイさん!おひさしぶりです」
声の主はメイだった。よく考えてみれば、初めてセイクリッドに来た日以来だな・・・・・・・
「久しぶりっ!どうしたの?何してるの?こんな時間に」
「学校・・・部活帰りですよ。メイさんこそどうしたんですか?」
「ん?わたし?私は・・・・・」
「ボクのためにメイリスさんはこんなとこにいるんですよ。八雲君」
メイの言葉が男性の声に変わった。と思ったが、メイの言葉を男性が遮ったようだ。
「!?」
メイの後ろから同年代の男子が出てきた。パッとみ、よい家柄だと思ってしまう。何故そう思うか?だって、髪の毛がライオンをイメージさせる金色のロン毛だぞ!
「君は?てーか、どうしてオレの名前を?」
「失礼。ネック王国第一王子のサバナ=ネックだ。分かっているだろうが、君と同じく候補の一人だ」
「サバナ・・・・・ネック・・・・・・・・」
はっ・・・ははは・・・・・話しが急展開になってきたぞオイ!?
驚き、放心状態のオレに対してサバナは口元を緩ませている。
「それじゃヤクモ、私はサバナをお城に連れて行くから。またね~」
「失礼。八雲・・・・・・・あっ、そうそう」
「な、なんだ?」
オレの横を通り過ぎたサバナが、足を止めこちらに振り返る。
何となくだがオレも今、カイウスたちと同じように心が読めるかも・・・・・
「明日から、同じ学校。それもボクは2年生だ、よろしくな」
「マジか?」
「ふっ、マジだ」
笑って言い返すサバナは手を振って城のほうにメイと一緒に歩いていった。
のこったオレは・・・・・・
「ハーーーーーー」
ため息しか出てこなかった。
今回の反省
レグ「よう、久しぶりだな」
暇ねん「おろ?なぜにレグが?」
レグ「なぜに?じゃ、ねーだろ!出番が無いんだよ!!」
暇ねん「あーっと」
レグ「暇で暇でつまんねーんだ」
暇ねん「大丈夫だ!次からカイウスと一緒に出るから」
レグ「出さなかったら下ろすぞ!」
暇ねん「まっかせなさい!」
次回「サバナや新しい行事でややこしくなってきた」です。