で?誰がこの服着るんだい?
教室に入ると未だ教室の装飾を頑張っている。その中にさっきまでいなかった奴がイスに座って休憩している。
「レグ。戻ってきてたんだ」
「おう。委員長に無理やり買いに行かされて・・・・・・無いけど」
「ははっ」
レグは委員長が睨んでいる事に気付き、無理やり言ったことを否定した。
「ほい、もってきたぜ」
委員長の前にダンボールを置くと、委員長はしゃがんでダンボールを開け、中身を確認した。
「ええ。全部入ってるわね。それじゃ・・・・・・」
立ち上がり委員長は教室を見渡した。
「本当に執事服とメイド服が入ってるよ・・・・・・」
中身を見て苦笑していると、委員長がビシッと人差し指を向けてきた。
「な、なに?」
あまりのことに少し身を引いてしまった。
「ためしにあなた達、コレを着てみなさい。こっちは私達が着るから」
「・・・・・・・コレって・・・・・コレ?」
ダンボールに折りたたんで入っている執事服を指差すと、そうよ、と軽く返された。
「似合うと思うぜ」
「確かに」
「お前ら人事のように言ってるが、あなた達って事はお前らもだぞ」
「「・・・・・・・」」
あっ、黙り込んだ。カイウスはポーカーフェイスで頑張っているがレグは・・・・・・・ダメだな
「い、い、い、い、委員長!こ、こ、こ、コレって俺たちも?」
「当然よ!早く着替えなさい」
委員長は数人の女子とメイド服を持って廊下に出て行った。
「~~~~っ!!」
「「あきらめろ(な)」」
「カイウスだって嫌だろ!?」
「どうせ本番で着るんだよ?だったら今更何もいえないよ」
「うっ!だ、だが、俺たちは部活で警護を・・・・・・」
「警護って言ったって、この服で出ろって言われるのがオチだろ。警護に服装は関係ないから」
オレとカイウスの正論に、ぐっと押し黙るレグ。
カイウスと視線が合うと互いに頷きレグの肩を掴んだ。
「「いくぞ(よ)」」
「ちょっとーーー!!」
嫌がるレグを半場引きずりながらも更衣室に向かった。
「お待たせ」
着替え終え教室のドアを開けるとオレの声に、なのかドアの開く音に、なのか分からないが教室にいる生徒の視線が一気に集まる。
「「「「お~!!!!」」」」
「な、なんだよ?」
「いや、似合ってるな~と思って」
「確かに・・・・・」
クラスの男子女子は好き勝手いい放題である。
ちなみにオレたちの服装は、どっかの漫画にありそうな黒で統一されてるジャケットとズボン。ジャケットの下には真っ白なYシャツに手袋。ちょっと窮屈であるが・・・・・・
「どう?着替えてき・・・・・・・」
後ろのドアから委員長の声が聞こえ振り抜くと、委員長は顔を真っ赤にさせてた。
「委員長達も似合ってるよ」
「かわいーー」
など、またも男女の好き勝手な発言。だが、言われるほうは満更でも無いようだ。
確かに・・・・・・・
委員長達の服装は、これまたどっかの漫画に出てきそうな、はたまた、現実のメイド喫茶で着ているよなメイド服だった。
「な~そろそろ脱いで良いか?」
「レグ、本番大丈夫なの?」
「しらねぇよ」
首もとの襟をいじりながら文句垂れてるレグにカイウスが苦笑している。
「あの・・・・・・」
「「「「「ん!?」」」」」
服装の事で盛り上がってる中、前のドアから控えめな女性の声が聞こえ、クラスの視線が一斉にそちらに向いた。オレたちも例外では無い。
ドアに立っている女性は頭を下げている為、顔が見えない。のだが・・・・・・
ん?どっかで会ったことあるような、無いような・・・・・・
「どうかしたヤクモ?」
カイウスの問いに、なんでもない、と答え女性に視線を向ける。
女性は今、委員長と話している。メイド姿の委員長と。
今回の反省
暇ねん「あつーーーい!ヒートアイランドだ!!」
八雲「第一声がそれかよ!」
暇ねん「ヒートアイランドって言うけど俺、都会に住んで無いわ」
八雲「知ってるよ!」
暇ねん「元気がいいな~。何かいいことでもあったのかい?高坂君?」
八雲「その忍野みたいに『元気がいいなぁ、何かいいことでもあったのかい?阿良々木君』みたいな言い方やめろ」
暇ねん「ハッハー!」
八雲「もういいわ!」
次回『新しいキャラに一目ぼれですか!?────違います!!』です。