生徒会長ってどんな人?
暇ねん「今回、めっさ短いです。初めてだわこんな短いの」
生徒会室に向かいながらもオレたちは周りに気をつけた。
「なー」
「どうかした?」
互いの視線は別のところに向いている。
「生徒会長ってどんな人?男?女?」
「女だよ。どんな人って聞かれたら・・・・・美人だけど他人とは線を引いてるって言うか、あまり興味がなさそうな人、ってところかな」
「おいおい、そんな人が生徒会長で良いのか!?」
「一応、慕われてるからね。着いたね」
危なげなくオレたちは四階の生徒会室の前に着いた。カイウスはこちらに視線を向けるとドアをノックした。中からどうぞ、と聞こえオレたちは中に入った。
「失礼します。1年B組のカイウスですが、セイクリッド祭の荷物を取りに来ました」
「B組・・・・あった。あなたたちのは1─Bと書かれているダンボールよ」
イスに座っている生徒会長は資料をめくり、部屋の隅に山積まれているダンボールを指差した。
てーか、生徒会室でかく無いですか?校長室みたいに立派なテーブルと机。ソファまで置いてあるし
室内を見回しながら積んであるダンボールどかし、自分達のダンボールを手に取った。
「意外と軽いな。コレならオレ一人で大丈夫だ」
「じゃ、ヤクモに任せるよ。僕はこのダンボールを元に戻すから」
「・・・・・・・」
「どうかした?」
「この量だと一人で大変だろ?オレも手伝うよ」
「ありがと」
荷物を降ろし、カイウスの横にしゃがみダンボールを戻し始めた。のだが・・・・・
「なー、すっごい視線を感じるんだが」
「うん。僕も」
小声で会話。なぜかと言うと、イスに座りながら机に肘を着き手を組んでいる生徒会長の視線が作業をしていても分かる。
「ねぇ、そこの日本人」
「はい?」
凛とした声が耳に届く。『日本人』と言われて反応するしかないので視線を向けながらも作業は続ける。
「あなた、名前は?」
「高坂・・・じゃなくて、ヤクモ=コウサカです」
「ヤクモ・・・あなたね。ナイト部の大会で優勝を決めたの」
「えぇ、まぁ」
年齢と違い、彼女の態度は異様なまでに落ち着いているな
「終わった。戻ろうか?」
「え?あぁ、それじゃ会長、失礼します」
カイウスが最後のダンボールを乗っけると手を叩いている。
いつの間に終わったのか。話をしている間に終わっていたからな
ドアの前で頭を下げて、出て行こうとした時、生徒会長の声がオレの足を止めた。
「ヤクモ。これからはマリナと呼んでいいぞ」
「え・・・・・じゃぁ、マリナ先輩って呼びますよ。失礼しました」
オレは、また頭を下げて部屋から出た。
ダンボールを持っているオレにカイウスは、凄いね、と言ってきた。
「なにが?」
「だって、生徒会長が名前で呼んでいい。なんて始めて聞いたもん。同学年でも『会長』って呼ばれてるし、仲の良い友達ぐらいしか名前で呼ばないよ」
「へ、へ~」
そんな情報を持ってるお前が凄いよ。いや、マジで
苦笑しながら、また、周りを気にして教室へと戻るオレたちだった。
今回の反省
暇ねん「キャラが増えてきました」
八雲「増えてきたね~」
暇ねん「ここらへんで『キャラ紹介』みたいのやっておくか」
八雲「ここで!?」
暇ねん「違うわ!」
八雲「だよね~」
暇ねん「って事で、キャラ紹介を書かせてもらう」
八雲「でも、まだそんなに出てないよね。指で数えられるぐらい」
暇ねん「いや、もっといるから」
次回『キャラ紹介』です。