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オレが姫の婿候補!?  作者: 暇な青年
八雲セイクリッド編
31/73

休みの部活はつらいです(前編)

次の日、つまり土曜日の朝。


日本にいたときと同じく、自分の朝飯を作って食べていると家のインターホンがなった。


「誰だ?」


時間はまだ7時。人が来るには早すぎる時間だ。親父だと考えたがそれはすぐに消した。


親父は朝は絶対に帰らない!とか言ってたし・・・・・んじゃ、誰だ?


疑問に思いながらも早足で玄関に向かった。


「はーーい・・・・・・って、カイウスかよ。それに・・・・・・」


「よお!」


「おはよう。ヤクモ」


カイウスより先に挨拶してきたのはレグだった。二人とも制服姿。レグの肩には細長い布袋がかかっている。


「どうしたんだよこんな時間に」


「カイウスから、お前が一人暮らししてるって聞いたから来てみたんだよ」


「傍迷惑だな、オイ」


「まぁまぁ」


「お前が連れてきたんだろ」


なだめる素振りを見せるカイウスだが、レグを連れてきたのはお前だろ!


「ってことで、邪魔するぜ」


「おい!勝手に入るなよ」


「おじゃましまーす」


「たく・・・・・」


家に入ると、レグはソファに座った。


オレはため息を付きながらも食べかけの朝飯に手をつけた。


「お前達メシは?」


「食べてきたよ」


「おなじーく」


「あっそ。その布袋に何入ってんの?」


「木刀」


即答してくるレグだが、普通に考えて木刀を常時装備していて良いのか?



朝飯を食べ終わり、オレたちは学園に向かった。


「休みの部活って何時まで?」


「普通なら半日だから12時まで。午後なら6時までだけど・・・・・・」


「大会が近いから今日は9時から6時まで」


オレを挟んでカイウスが右からレグが左から答えた。


「大会?」


時間は日本の部活と同じ時間だから何とも思わなかった。それよりレグの『大会』という単語が気になった。


「おう。来月の初めに大会があるんだよ」


「学校ってここしか無いんだろ?」


「前に言ったけど、車で五時間ぐらいのとこに学校があるって言ったじゃん?そこや、他の学校。つまりセイクリッド領内にある学校全部と大会やるんだよ。日本で言うと全国大会」


「はやっ!それに人数多!!」


考えただけでも人に酔いそうだわ。


「大丈夫だよ。小学生は小学生。中学生は中学生。高校生は高校生。大学・専門は大学・専門で試合だから」


「それでも多いでしょ!」


「安心しろ。試合は団体戦しかない。1チーム五人。それが各校5チームまで」


「なるほど。それなら少なくなる・・・かな」


「そうそう・・・って話してる間についたね」


屋内広場に着くと早くも練習をしている奴らが何人もいる。


オレたちも準備をするため広場の端っこに向かった。


荷物を置くとカイウスは倉庫へと向かい、オレとレグは荷物の中から指だしグローブを取り出し、装備中。


装備中って、ゲームかよ。


「レグ、ヤクモ来るのが遅かったな」


「先輩。ちょっと、ゆっくり来すぎました?」


「なーに、時間には間に合ってるから良いけどよ」


「ならいいジャン。ルージせんぱい」


「このヤロウ・・・・・・」


ニカっと笑うレグにル-ジは拳を作り頭を軽く殴った。


この人はルージ=ファスト。ナイト部の部長で大学部の二年生。


ルージ先輩の特徴はなんと言っても、この話しやすさ。コレ特徴か?まぁいいや。先輩なのに敬語を使わなくても言いよ。と最初に会った時に言われた。さすがに先輩だから誰もそんなことはしないけど・・・・・・


「カイウスは?」


「ヤクモ」


「さーんきゅ」


倉庫から持ってきた木刀を受け取ると一丁前に構えてみる。


「先輩。おはようございます」


「おう」


部活が本格的に始まる前にオレたちは軽くアップを始めてた。遅めの速度で広場の端を走っているとルージが集合をかけた。


「─────そんなわけで、今日の部活をはじめるぞ。解散」


一通り今日の指示を受けるとオレたちは三人一組で打ち合いを始めた。


最初はレグとカイウス。初心者のオレでも分かるほど二人の動きが凄まじい。練習のはずなのに二人の目は真剣そのものだった。


「さすが・・・・・・レグはエース級なのは知ってるが、カイウスは親の遺伝か?」


カイウスの動きを見ていると父親のシュドを連想した。


「おー、さすがは高校部のエース級たちだな。よしヤクモ、見てるだけだと暇だろ?俺と打ち合うか?」


後ろからの声にゆっくりと顔を後ろに向ける。オレの後ろで腕組して立っているルージ。


「いいんですか!おねがいします」


言うと、ルージは手招きして歩いていく。オレは急いで木刀を持ってルージの後ろに付いていく。


「俺は防御の練習をしたいから好きに打ってくれ」


「はい。いきます」


ルージに向かって突進しながら木刀を振る。が、当たらない。おかしい、と思いながらも何度も振るがルージは一歩また一歩と後ろ、横に動きかわしていく。


「どうした?」


「こ・・・・・の・・・・・・!」


足に力を込め、一歩を力強く踏み込む。それをみたルージは一瞬だけ顔色を変えた。


「おっと・・・・・・」


「やっと当てられた。はーー」


ルージはオレの攻撃を受け止めながら何かを考えるようだった。


この、フリー練習だけで午前練習が終わり、昼休みとなった。


今回の反省

暇ねん「またも題名変えたし、内容が恋愛から離れた」

八雲「だめじゃん。なにしてんの」

暇ねん「だが安心しろ。次回は結構頑張るぞ。特にお前が」

八雲「でしょーね」

暇ねん「そうそう。この話しなんだけど・・・・・・」

八雲「何?今更ビックリするような事でもあるの?」

暇ねん「おう。実は・・・・・・最終回の内容を忘れた」

八雲「は・・・・・・?」

暇ねん「いやー、今まで頭の中で考えてたんだが最終回を初め考えてたんだ。だけど話を進めると最終回の内容を忘れてしまった」

八雲「マジかよ・・・・・それじゃ、これからどうするんだよ!?」

暇ねん「なせばなるカーボーイってやつよ」

八雲「不安だーーーーー」


次回『休みの部活はつらいです(後編)』です。

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