部活ですか
夕方。って、早くね!?
と、一人驚いているオレだが今どこにいると思う?
家?違うな~。まだ学園だよ。教室だって?いやーさっきまではそうだったんだが・・・・・・
「はぁぁ!!」
「せいっ!!」
馬鹿でかい体育館・・・もとい屋内広場にオレはいる。なぜかと言うとアレの所為で・・・・・・・
『お前、オレたちの部活に入れ!』
の、一言があったためだ。
HRの後。つまり休み時間になると、お決まりのお話を聞きにオレの席に近寄ってくる。てゆーか群がってくる。
そうそう。オレの席は一番後ろの窓側の席だ。隣がカイウス。コレもお決まりだ。
さて、話を戻そう。その群がる人の中、オレに木刀を投げてきた男子がドンッと席の前に立っている。
「えーっと、カイウス?どーゆうこと?」
「あー、ヤクモ。レグの投げた木刀受け止めちゃったじゃん?その反応速度を買われたってこと」
「いや、意味わかんないし!それに木刀に良い思い出が無いんだけど」
『・・・・・・・』
「んん?」
席の前に立つ男子がオレとカイウスの会話を何か言っているが、オレにはさっぱり。
カイウスを見てみると、笑っている・・・というより苦笑している。
「なんだって?」
「日本語じゃ、何言ってるかわかんねぇ!・・・・・・だって」
「いや、オレ、英語しゃべれねぇし。それはともかく何で彼が、目の前でドンっと構えてんの?」
『・・・・・・』
『・・・・・・・』
カイウスは男子に聞いているようだ。
よく見てみれば、男子の容姿は結構なもんだ。金髪に赤の瞳。緋の目みたいな・・・・・・・今のなし!わかる奴はハンターだな。
「ヤクモ。まず彼のことを紹介するよ。彼はレッグ=ウォーリー。ボクたちはレグって省略して呼んでる」
レグに手をむけながら話すカイウスにレグは紹介されている事に気付いたようだ。
「レグ、ね。で、彼がオレに何の用?確かさっきオレの部活に入れとかどうとか・・・・・・」
「『オレの』じゃなくて『オレたちの』ね」
「かわんねぇだろ。で、部活ってなんの?」
聞きながら視線はレグに向ける。
体格から行ってアメフトみたいな肉体系ではなさそうだ。どっちかってーとサッカーやバスケみたいな技術面が高そうな感じに見える。
まとめると、身長は170センチで筋肉は普通ってとこだな。
「部活は『・・・・・・・』『・・・・・・・』」
「お~い」
カイウスの言葉を遮りレグが何かを言ったようだ。カイウスもなんか反論している?
「ごめんごめん。彼の所属している部活はナイト部」
「ナイト部ぅ!?なにそれ?ナイトって騎士のナイト?」
「そのナイトだよ。隣のブレイブ王国の特徴というか風習ってしってる?」
「あー・・・・・・たしか剣術が強ければ認められるとか何とか」
レーベルの言っていた言葉を無理やり思い出そうとして顔が歪んだ。
「そう。日本じゃ危ないとかで政府が禁止しているんだけど、ここらへんの国では剣術はスポーツなんだ」
「んっ!!」
思わず視線がレグからカイウスに向いた。
「剣術が強いと王様と王妃様の警護としても就職できる。父さんたちのようにね」
「なるほど」
説明を聞いて浮かんだのが昨日の夜に来た親父達だった。
そーいや、オレとカイウスの親父って職場仲間ってやつじゃん!・・・・あれ?前にも言ったような・・・・・・
『・・・・・・・・』
「なんだぁ?」
レグが顔を近づけてきた。
「もーめんどくさいから重要な事だけ。レグはナイト部でもエース級の強さを持っているんだ。そのレグが投げた木刀を受け取る反応速度を見込んでオレの部活に入れ!・・・・ってこと」
「ふーん。見学ならいいけど」
『・・・・・・・・』
『・・・・・・』
「今日の放課後に来いよ・・・・だって」
「はいよ」
そして今に至る。
今回の反省
八雲「ナイト部ってダサいだろ」
暇ねん「しゃーないねん。他に思い浮かばなかったんだから」
八雲「お前、センスねーだろ?」
暇ねん「扇子?持ってるよ。ほら」
八雲「そっちのセンスじゃねー!」
暇ねん「それよりYOU大丈夫なの?」
八雲「いきなり話し逸らすなよ」
暇ねん「次の話し・・・・・・ガンバ」
八雲「おい!ピースして何を言っている!ガンバってなに?」
次回『ちょっ、まっ・・・・・痛ってーー』です。