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オレが姫の婿候補!?  作者: 暇な青年
セレナ姫ホームステイ編
21/73

お迎えに上がりましたセレナ姫(前編)

急遽、サブタイを変えました。

次の日。つまり8月30日。セレナがセイクリッドに帰る日である。


「ふぁ~あ」


いつもと変わらずオレは下で朝食を作っている。


「そーいや、何時に家を出るんだ?」


さっきからセレナのことを考えて料理をしている。


「しっかし、ホームステイは終了ってことは、セレナの婿が決まるのか?」


よくよく考えてみれば、これからの事を何一つ知らないよな。オレ。


「おはよう」


「ん」


朝食が出来上がった頃に母さんが降りてきた。


「セレナちゃんはまだ寝ているの?」


「さぁ?」


母さんは椅子に座るとテーブルにご飯を並べていく。


「見てくるよ」


「そうしなさい。あっ、でも」


「ん?」


「襲っちゃダメよ」


「何言ってんだアンタ!!」


二階に行くとセレナの部屋の前で立ち止まり、ドアをノックする。


「セレナ~~~~?」


「・・・・・・・・」


返事が無い。まだ寝ているのか?


「セレナ、入るぞ?」


「・・・・・・」


返事が無いのでオレはドアを開け中に入った。


「・・・・・・・」


部屋の中はカーテンが閉まっているため少し暗く感じる。部屋には何も無く、あるのはベッドと部屋の真ん中に置いてあるスーツケースだけだった。


部屋を見渡してからベッドへと近づく。


「セレナ?」


「す~・・・・・・す~・・・・・・・」


規則正しい寝息が聞こえる。


「・・・・・・起こして良いものか、どうか・・・・・・・」


考えた末に出した結論は・・・・・・


バッと音を立てながらカーテンを一気に開けた。窓も開けようと思っていたが窓は開いていた。


「う・・・・ん・・・・・・?」


一気に日の光が部屋を明るくすると、セレナがまだ眠たそうな声を上げた。


「おはよう、セレナ」


「おは・・・よう・・・・・やくも・・・・・・・・・・・・八雲っ!?」


「おう!」


眠たそうな表情が一気に吹き飛んでいるセレナ。


まー当然の反応だわな。起きてすぐに男子を見ればこんな反応するだろ。


「何で八雲がここに?」


「朝飯だ。セレナが起きてくるのが遅いから起こしに着たんだよ」


「あっ!ごめんね」


「いいさ。それより、服装正してから降りてきてくれ」


手を振りながら部屋を出て行くオレ。


「服装?・・・・・・・・っ!?」


セレナはオレがいなくなってから自分の体を見た。

ボタンを前で止めるパジャマだが、よく見てみると、上から半分ぐらいボタンが外れており、もう少しで胸が見えそうってところだ。


言っておくが、オレは何も見て無いぞ・・・・・・・・見て無いぞ!!


母さんの所にもどると、母さんはまだ朝食に手を出していなかった。


「まだ食べてなかったの?」


「だって、今日がセレナちゃんと一緒に食べるの最後の日かもしれないのよ」


「それもそうか。母さん。はい、コーヒー」


「ん、ありがと」


出されたマグカップを取り口に当てる。


「おはようございます。冴子さん!」


「おはようセレナちゃん。息子に襲われなかった?」


「おいっ!」


「襲われかけました」


「堂々と嘘をつくな!」


セレナが席に着くとオレたちは朝食を食べ始めた。


「なー、いつ家を出るの?」


「お昼食べてから・・・・かな」


「そっか」


オレは向かいの席にいるセレナを見ずに聞いた。セレナもオレではなく飾ってある時計を見ながら言う。


その後はいつもどおりに楽しく話をしながら朝食を食べた。今はオレの隣で一緒に皿洗いをしている。


「これからオレどうなるの?」


「どーいう意味?」


オレの後ろで皿を仕舞っているセレナがこっちを向いている。と、オレは思う。


オレは皿を洗っているため視線は前を向いている。


「いや、セレナが帰るって事は婿が決まるんじゃないの?」


「そんな早くには決まらないわ。まぁ、今までのホームステイの事や将来的なことを考えお父様たちと話し合ってから決定するから・・・・・・早くても来年かしら」


「さすがに将来のセイクリッドが懸かっているからそう簡単に決められないか」


「えぇ」


「あのさぁ・・・・・・」


皿を洗う手を止め静かに言う。


「オレかオレ以外が婿に決定したらどうやって知るんだ?」


「その時は、私と私の婿と一緒に報告しに来るわ」


「そっか・・・・・・」


独り言のように呟くと手を動かし始める。


「ねぇ、八雲」


「ん?」


「私ね・・・・・・・・・・・・・・・やっぱりなんでもないわ」


「へんなセレナ」


「悪かったわね」


「ははっ」


こーゆう時だけは時間が経つのが早く感じる。あっという間に二時になってしまった。


「冴子さん。一ヶ月とちょっとお世話になりました」


「いいのよセレナちゃん。また来れるようならいつでも来なさい」


「はい!」


オレと母さんは玄関でセレナと話している。


「ほら、八雲もしっかり送っていきなさいよ」


「わーってるよ」


靴を履き、セレナのスーツケースに手を掛けた。


「んじゃ、いくぞ」


「えぇ。冴子さん、またいつか来ます。その時は────」


「あらっ、ふふっ楽しみにしているわ」


セレナは母さんの耳元で何かを言ったらしいがオレには聞こえなかった。が、母さんは嬉しそうに微笑んでいる。


「いくぞ。そのドレスは汚さないようにな」


「分かっているわ」


セレナはオレと始めてあったときと同じ純白のドレスを着ている。


オレは玄関を開けようと手を掛けたその時だった。オレが空ける前に勝手に玄関が開いたのだ。


「っと!」


玄関が開いたのは外から開けられた所為である。ドアの向こう側には開けた張本人と思える男性が立っていた。


今回の反省

暇ねん「皆様、今回のサブタイですが変えさせていただきました」

八雲「なんで?」

暇ねん「以外に話が長くなってしまったから二つに分けた」

八雲「なるほど。てか、このごろネタでないな」

暇ねん「ん~出したいんだけどネタが浮かばなくてさ」

八雲「あっそ。そーいやAO試験の結果、どうだった?」

暇ねん「お前、笑いながら聞いてくるなよ」

八雲「良いじゃん。で、どうだった?」

暇ねん「それが・・・・・・・・」

八雲「やっぱ、落ちたか。ドンマイだな」

暇ねん「アホ!受かったわ」

八雲「うそ!?」

暇ねん「本当だ。バーカ」

八雲「うっさいわ!ボケ!」


次回『お迎えに上がりましたセレナ姫(後編)』です。

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