アレが見たい
「どれが見たい?」
「えーっと・・・・・・」
オレたちは今、映画館にいます。なぜかと言うとさかのぼる事一時間前。
「えっ?映画が見たい?」
朝ごはんを食べ終わり、セレナは朝と同じようにオレの隣で皿の洗い物を手伝ってくれていた。
「ええ、私、映画って物を見たこと無いんです。だから・・・・・・」
「ふむ。セレナが見たいなら良いよ」
「ほんとう?ありがと八雲!」
「それじゃ、早めに行きますか」
ってな訳で、今、映画館にいます。つっても、セレナが見たそうな映画があるかな?
オレはチケット売り場のモニターを見ながら考えた。
今やっている映画で知っているのは・・・・・・
一つ、マク●スF~銀河の妖精と一緒に~・・・・・・アニメだな。
他には、あ●るの空(実写版)や卓球の王子様とかだな。
「ねぇねぇ!アレ見てみたいんだけど良い?」
「ん?どれ?」
「あのポスターのやつ」
ポスターってあれか。
人が多いため近づいて見る。
何々?姫と姫を守る騎士との身分違いの恋、か。
あ~うん。見てみたいけど、今の状況に似ているような気が・・・・・・
「だめ?」
いや、そんな上目遣いで見なくてもいいって!
「いいよ」
チケットを買い、席に入ると中は満員だった。
「うわ~、人気だな」
「そうね。楽しみだわ!」
オレたちは席を見つけると座った。座るとポケットの携帯の電源を切り、しまった。
時間になり、会場は暗くなりだした。
映画が始まり時間は二時間を過ぎて、そろそろラストシーンである。
シーンは夜の舞踏会で主人公の騎士が姫にダンスの相手に選ばれて踊っているところだ。
『姫、なぜ自分と?』
『好きな人と踊ってはいけないの?ルーク?』
『メシュティアリカ姫』
『ルーク、教えたでしょ?『ティア』よ』
『ティア・・・・・・』
ダンスの途中で二人は互いの唇が近づいていく・・・・・・
「ご機嫌だなセレナは?」
「あれだけ素敵なお話だったのよ?ご機嫌にもなるわよ!」
「確かにな」
事実、映画を見た女性達は彼氏にベッタリだったり、電話をかけている人もいる。
「八雲は楽しくなかったの?」
「楽しかったよ。ただ、名前が誰かに似ていたような・・・・・・」
「楽しかったなら良いじゃない!」
「そうだな・・・・・って!セレナ!?」
「なに?」
セレナはオレの腕にぴったり抱きついてきた。当たり前の反応を見せるオレはセレナに視線を向けるが、嬉しそうな表情でこっちを見てくる。
「いや、なにって・・・・・・いや、なんでもない」
「そう」
「まだ、お昼だし、どっか寄って行くか?」
「さんせー!」
この後、オレたちは色々と見て回った。のだが、セレナは家に帰るまで腕に抱きついたり、手を繋いだりしてきたのだった。
今回の反省
暇ねん「テ●ルズネタキターーーーーーーッ!!」
八雲「やっぱりか。はー」
暇ねん「書いてから思ったんだが、どっちかって言うとルークが身分が上だったな」
八雲「確かに・・・・・・」
暇ねん「マク●スFも出せたぜ。題名だけだが」
八雲「あの題名の『~銀河の妖精と一緒に~』って何?」
暇ねん「いや、オレが勝手に作ったア●トとシェ●ルのストーリー。俺、ア●ト×シェ●ル好きなんだ~」
八雲「そーゆーことかい」
暇ねん「あと、あ●るの空はバスケ漫画で一番好きな漫画だぜ!!」
八雲「この流れは卓球も何か意味があるのか?」
暇ねん「いや、ただ中学のときの部活が卓球だったってだけだ」
八雲「そーかい」
暇ねん「それより、きみ~映画のようになれるのかい?」
八雲「し、しらん!」
暇ねん「頑張んないと取られちゃうかもよ?」
八雲「・・・・・・・」
暇ねん「うわっ!押し黙っちゃった」
次回『教えてあげる』です。