苦手なものは得意な人に教えてもらおう
夜の七時。晩御飯を食べ終えたオレはいつもどおり、テレビを見ていた。
「ほー・・・・・メモメモ」
料理番組を見ながらオレはメモを取っていると階段からセレナが読んでいる事に気付いた。
「どうした?」
「八雲、まだ英語が残っているでしょ?二枚ぐらいなら一時間で終わるでしょ?速めに終わらせないの?」
「えっ!あー・・・そのー・・・・・・・」
「もしかして!」
「はい、そのもしかしてです。オレ、英語苦手です」
「でも、私と始めてあった時、英語で・・・・・・」
「アレは、学校が終わってから、友達に聞かされたんだよ。そいつ、英語が得意だったから」
「そうなの?でも、安心して」
「なんで?」
「何でって、私をどこの国出身だと思っているの?」
「あ・・・・・・」
夏休みの最初は覚えていたけど、一緒にいると忘れることがあるんだよな。セレナがセイクリッド出身だってことに。つまり・・・・・・
「あーっとセレナ」
「なに?」
「英語、教えてくれない?」
顔の前で手を合わせてオレは頼むとセレナは喜んで引き受けてくれた。
夜となれば少しは涼しくなっている。そのため、今は扇風機が回っている。
「あーっと・・・・・・・It will be fine tomorrow?」
「ハイ、正解。やれば出来るじゃない。八雲!」
「セレナの教え方がうまいんだよ」
「ありがと。じゃ、次」
「『一週間後にテストがあります』・・・・・・・A test is in・・・・・・・」
「『一週間』はOne・・・・・・」
「Week!!」
「正解!」
「よし!」
何だかんだでセレナの教え方がうまいおかげで、一時間も掛からないで英語の宿題が終わった。
「おわったー!」
オレは終わったプリントを半分に折り、鞄に仕舞うと背伸びをした。
「よしよし。がんばったね」
「──────っ!!」
子供を褒める時のようにオレの頭を撫でるセレナ。
ちょ、ちょ、ちょっとーーー!
背伸びしたまま固まるオレにセレナは『どうかしたの?』と顔を近づけてきた。
「い、いや、なんでもない」
「そう?」
「そう!」
『ならいいけど』といいながら離れるセレナ。
やべーって!何か色々とヤベーって。男女が二人っきり・・・・・・・・うぉい!
「八雲ーちょっときて!」
「うん!?」
下からオレを呼ぶ声。タイミングが良いような悪いような・・・・・・
「なに?」
「修二さんから電話よ」
「親父から!?」
オレはセレナを呼んでオレたちは下に降りた。
今回の反省
暇ねん「八雲、英語が苦手ってどうよ?」
八雲「うるせー!お前はどうなんだよ作者?」
暇ねん「オレ?オレは・・・・・・」
八雲「オレは?」
暇ねん「まだまだだね!」
八雲「自分で言った!?」
暇ねん「だっておれ日本人ですから」
八雲「オレだってそうだ」
暇ねん「いやだってお前、下手すりゃセイクリッドの王様よ?英語話せないでそうすんの?」
八雲「セレナに教えてもらう!」
暇ねん「何気に自慢してる?」
八雲「気のせいだ!」
次回『久しぶりに話すと話す事が無い』です。