表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
お休みの日-その1
60/397

「待たせたなハルカ。食事に行こう。」



「あ、はい。もう終わったんですか?」



 私がコーヒーを一杯飲んでる間にクルビスさんの執務は終わっていた。

 あれだけの量があったのに、もう処理を終えたようだ。



 書類の山なんて生まれて初めて見たけど、クルビスさんは疲れた様子もない。

 シーリード族とは能力が元から違うって実感することが多いけど、クルビスさんの場合、さらに何か根本的にかなわないと実感することが多くなった。



 クルビスさん本人も他より能力が高い方だという自覚はあるみたい。

 もちろん、努力はしてるけど、身につくのは他より早かったって言ってたしなあ。



 それ聞いた時は「チートかよ。」って思っちゃったし。

 まさか、リアルチートが自分の旦那様になるとは…。



 人生ってわかんないなあ。

 あ、でも、技術者に必須の創作とかデザイン方面には才能がまったくないって言ってたっけ。



 才能が無い上に身体を動かすのが好きだから、ジッとしてる時間が長い技術者は諦めたらしいし。

 技術者の街だけあって、ルシェモモの子供たちは1度は技術者を夢見るものだから、才能が全くないとわかったときは落ち込んだみたい。



 街の英雄で皆の憧れの隊長さんなのに、なりたいものになれなかったなんて、話を聞いた時はクルビスさんには悪いけど親近感を感じてしまった。

 それでも、クルビスさん偉いなあと思うのは、壁にぶち当たってもひねくれたりはしなかったところだ。



 自分には出来ないと思っているからか、クルビスさんは技術者にとても敬意を払う。

 技術者の街で技術に関する才能が無いっていうのは致命的だと思うのに、それを当たり散らすようなことはなかったそうだし。



 まあ、ご両親が守備隊にいたから、技術者になってみたいと思ってるなんて、周りにはわからなかったみたいだけど。

 この話を教えてくれたシードさんは「根がくそまじめだからなあ。誰かにあたるってのがねえんだよな。」とクルビスさんのことを笑ってたけど、それがクルビスさんの美徳の1つだとも思う。



「ハルカは何にする?」



「そうですねえ…。さっぱりしたものが食べたいんですけど。」



 あ。そういえば、夏メニューがそろそろ出るってルドさんが言ってたっけ。

 冷たいパスタってあるかなあ。屋台ではあったけど。



 出来れば、豚しゃぶ乗せてドレッシングかけて食べたいなあ。

 コンビニではよく買って食べてたけど、こっちではそういうのって無いのかなあ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=721049258&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ