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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
転移局のお仕事ー新手の勧誘?
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「一体、どうなってるんだ。お客様がこんなにたくさん待っていらっしゃるのに。カウンターに座っているだけか?」



 開口一番にこっちに向かって嫌味。

 む。見たらわかるでしょうが。取り込み中です。



「すみません。お客様から問い合わせがあったものですから。ギガ殿、確認したいことがありまして、こちらへ来ていただけますか?お客様もこちらへ。お時間は取らせませんので。」



「で、でも。」



「あ、ああ。わかった。さあ、お客様、奥へどうぞ。」



 何しに来たのかわからないけど、視察の人は私達には見せなかったにこやかな表情で問い合わせのお客様に話しかけてカーテンの向こうに連れて行ってくれた。

 ビドーさんも入っていったけど、狭そうだなあ。



 カーテンが閉められると中で何を話してるかはわからない。

 気になるけど、とりあえず、カウンター前が空いたので、私とキャサリンさんで、並んでいた他のお客様に荷物の受け渡しをしていく。



 待ってる間にこちらのやり取りは見ていたから、並んでたお客様たちも興味深々という感じでカーテンをチラチラ見ながら帰っていった。

 これは、お昼までに北西の地域中に話が広まるなあ。



 外に食べに行くのがすごい嫌なんだけど。

 そんなことを考えつつ、荷物を受け付けていると、赤茶の単色の隊士さんがひとり、やっとという感じで中に入って来た。



「本日、ハルカ様の警備にあたっています。ヨッキです。警備のため、中に待機させて頂きます。道の整理に他の隊士が参りましたので、外が少し騒がしくなりますが、ご了承下さい。」



「「よろしくお願いします。」」



 カイザーさんがいないので、私とキャサリンさんで返事をする。

 隊士さんの登場で、注目が一気にそちらに集まる。



 ヨッキさんは、あまり知らない隊士さんだ。

 名前も今回初めて知った。



 単色の隊士さんだからかも。

 基本的に、単色の隊士さんは各詰め所にひとりはいるようになってるから、北の守備隊本部にいない方が多いし、何よりクルビスさんが私に魔素の強い隊士さんが近づくのを嫌がったから。



 ヨッキさんを私の警備に当てたってことは、蜜月も終わりに近いのかもしれない。

 ヨッキさんが壁際に立つと同時に外が騒がしくなる。



 もっと寄って、とか、割り込みはいけません、とか聞こるから、交通整理が始まったんだろう。

 こっちは先に並んでたんだ、とか言い返してる声も聞こえてくる。大変そう。



 これは早く荷物を捌いて、道をあけないと。

 ノートと荷物を確認して渡して、確認して渡していく。



 明らかに不満気なお客様もいるし、お昼に間に合わないと呟いてたお客様もいた。

 これは後で苦情が来るなあ。はあ。

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