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「ピクサって、他の小魚と合いそうですね。」



 ピクサの砂糖菓子をカリコリ食べつつ、頭に浮かんだ疑問を口に出す。

 アーモンドやピーナッツとかと小魚を合わせたおつまみとかも好きだったなあ。



「魚と魚をか?」



 私の疑問を聞いてたクルビスさんが聞き返してくる。

 ああ、北は魚は単品で使うのが主流だっけ。



 和食の煮魚を基準にしてるんだろう。

 でもこのピクサは、木の実の味がするのに生臭さがないから、大丈夫だと思うんだけど。



「すごく香ばしいので、お砂糖がなくても他の干した魚と合わせたら美味しそうだなと思ったんです。干した小魚なら、生臭みも薄くなりますし。故郷ではお出汁に使う方が多いですけど…。」



 いいよね。小魚と木の実の組み合わせ。

 そんなことを考えてたら、なんだか視線を感じる。



 見てみたら、メルバさんがフェラリーデさんと頷きあってる。

 シーマームの皆さんもピクサを食べながら頷いてるし。



「小魚かあ~。ふふ。クルビス君。幾つか候補があるから、今度持ってくね~。」



 メルバさんが輝く笑顔で答えてくれる。

 クルビスさんに向かって言ってるけど、明らかに私も含まれている。



 あれ?もしかして、試食する流れになってる?

 というか、小魚おつまみ作ることになってる?



 ううん。もしや、魚の出汁も作ることになってる?

 帰ったら、スイートポテトのレシピの原稿を仕上げようと思ってたんだけど。



「次の次は決まったな。」



 クルビスさん。しょうがないって顔しないで下さい。

 というか、他の隊士さん達も目を輝かせてるし。



 これ、レシピっていう程のものじゃありませんから。

 ただのおつまみだから。



「混ぜるだけなんですけど…。」



「ハルカがレシピにすれば、誰でも作れるからな。」



 私が渋っていると、クルビスさんが魔素でなだめてくる。

 あ。そうか。私が発表すれば、誰でも作って店に出せるんだ。



 こんな普通におつまみで売ってそうな組み合わせまで、レシピになるんだなあ。

 隊士の皆さんも気に入ったみたいだし、守備隊の人気メニューに加えてもらうとか?



 帰ったらルドさんにも相談してみようか。

 試食作りのお手伝いの料理部隊のメンバーの選抜もあるだろうし。



 まさか、帰る前に次の予定が出来るなんて。

 これも魚人の里の土産話になるのかな?

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