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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
転移局のお仕事ー報告は大事
266/397

24

*******************



「だめだ。」



 うん。予想通り。

 もう一度話してみようってことで、私だけ執務室にお邪魔して話してみたんだけど。



 皆で行くことになったって言ってもだめかあ。

 でも、後をつけてきたひとのこともあるし、私たちだけで残るのも不安なんだよね。



「ええっと。今日みたいにたくさんのお客さんが来て、その中に後をつけてきたひとが混じるとやっかいなので、出来れば皆一緒に「だめだ。」…だめですか。」



 ぶった切られちゃったよ。

 普段のクルビスさんなら、こんな返事の仕方は絶対しないのに。



 よっぽど、夢のことがトラウマになってるんだろうな。

 私が倒れるってことしか聞かされてないけど、この反応からすると、もしかしてもっと酷い光景を見てるんじゃないだろうか。



「あー。転移局なら、明日は閉めた方がいいとは俺も思うぜ?後をつけてきた奴らに関しては報告受けてるしよ。」



 見かねたシードさんが会話を勧めようと助け舟を出してくれる。

 クルビスさんはむっつりと黙り込んだままだ。うーん。どうしよう。



 カッカッ



 貝のノッカーが鳴る。

 誰だろう?カイザーさん達は下で待ってるはずだけど。



「よお。ちっといいか?」



 キィさんだ。

 手に持ってるのは、手紙?



「これ、今日ゼフじいさんから預かってよお。魔素がどうもハルカさんのみたいだから、事情聞きにきたんだよ。」



 え。私?

 見せてもらった手紙はシェリスさんが描いたもので、私がミネルバ工房に送った見積書だった。



「私が送ったものです。ミネルバ工房宛ての見積書ですね。」



「あ~。そっか。じゃあ、これが例のやつかあ。いや、ルイのことが思った以上に広がっててな?たまたま家に戻ってたじいさんが、北西の転移局の消印ついてるのに見積もりだけの手紙見つけて、ルイのウワサも聞いてたもんだからやな予感したらしくて、俺に相談してきたんだよ。で、見覚えのある魔素が残ってるから、もしかしてと思ってな?」



 ああ。ルイさん。

 話がどんどん広まってます。ホント、どうしよう。



「私が送った手紙に間違いないです。受付も転移もやりましたから、魔素は残ってると思います。だから、本当は私も行って証言した方がいいんです。それで、出来れば、転移局の皆で明日謝罪に行こうって話になってて、クルビスさんにお願いしてるんですけど…。」



 ちらり。うう。クルビスさん目を閉じちゃってる。

 これは無理かなあ。


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