表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
転移局のお仕事ー報告は大事
247/397

 そんな話も交えつつ、カイザーさんからさっきまでの説明を改めて受ける。

 今度はだいぶ簡単な説明だったけど、盗み聞きしてたキャサリンさんとデリアさんにはそれで十分通じたみたいだった。



「ふぅ。そういうことだったんですねぇ。ルイさんの話を聞いた時、ちょっとおかしいなって思いましたけどぉ、ルイさんへの返事が遅れてるだけかなぁって思っててぇ。」



 ああ。魔素が揺れてる。キャサリンさんも違和感を感じてたんだ。

 でも、確証がなかったから、だまってたんだろうな。



「すみません。キャサリンさんにも確認すれば良かったんですけど。」



「それを言うなら私も…。」



「ああ。いえ、謝ることないですよぉ!ハルカさん達の手続きは正しいんですからぁ。手紙がなくなるのがおかしいんですぅ!昔、違う地区の友達にちゃんとした方法聞いた時にはびっくりしましたけどぉ、出したら届くのが普通ですよねぇ。」



 またあやまり大会になりかけた所で、キャサリンさんが慌ててストップをかける。

 …うん。そうだよね。そもそも届かないのがおかしいんだ。



「うちは普通とはちょっと違いますからぁ、今回のことは局員の数が増えたなら起こることでしたしぃ。業務を見直すきっかけになりますぅ!何事も前向きに考えましょうぅ!」



 明るい魔素が周りを満たして、何だか沈んだ気分が浮かんできた気がする。

 すごいなあ。キャサリンさんってムードメーカーだよね。



 そうだよね。いつまでも暗くなってても仕方ない。

 次のことを考えて、対策を立てなきゃ。



「そうですね。次はちゃんと確認して報告します。」



「私も、確認と報告を怠らないようにします。」



 私とデリアさんの決意を聞いて、うんうんと頷くキャサリンさんとカイザーさん。

 基本すぎて今さらな気もするけど、環境が変わったなら基本から見直すのは大事なことだ。



「私たちも気をつけますぅ。ねぇ。カイザーさん。」



「ええ。お互いに気をつけていきましょう。幸い、今回のことは契約前ですので、ミネルバ工房に直接出向いて説明すれば、何とかなりそうです。各方面に謝罪は必要ですが、支払いもまだですから賠償問題にまではいかないと思いますし。まずは、シェリスさんとルイさんに事情を説明して、謝罪しなくてはいけませんね。それから、転移局から届け出を出すことにします。」



 ああそうだ。今回のことで一番被害があったシェリスさんとルイさんにあやまらないと。

 もうカイザーさんが謝ってるかもしれないけど、きちんとした正式な謝罪も必要だろう。



「それなら、先に届け出を出した方がいいのではないですか?」



 え。クルビスさん。いきなり何を。

 被害者に相談なく勝手に届け出って出来るんですか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=721049258&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ