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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
守備隊のお仕事(クルビス視点)
194/397

1(クルビス視点)

 ハルカを母に預けた後、急いで会議室に向かう。

 これから例の西の工房の関係者を捕まえることになっている。



 ハルカを預けられて丁度良かった。

 事情を話せば彼女は何も言わず部屋に籠ってくれただろうが、なるべく無理をさせたくはないと思っていたから。



 先日のサクラという花の大木を見せに行った時、サクラを見れたこともだが、外に出かけることが出来てとても嬉しそうだった。

 ハルカの場合、レシピの警護の関係で気軽に外出が出来ない身分だから尚更だったろう。



 彼女もレシピの公開が具体的になるにつれて覚悟を決めていたようだったが、それでも時々窓から賑わう大通りを楽しそうに眺めていたのを知っていた。

 今日の招待はきっと星祭の準備だろうし、ハルカのいい気晴らしになると思う。



 出来れば事前に教えてあげたかったが、何故か母に口止めをされてしまった。

 母曰く、知らない方が楽しいこともあるのだそうだが、こちらのことに疎いハルカをかえって不安にさせないか心配だ。



 まあ、祖母もいることだしそう困ったことにはならないだろうが。

 そんなことをつらつら考えているうちに会議室に到着する。



「おお。出発したのか。」



「ああ。母が迎えに来てくれたから、後は任せた。」



 出迎えてくれたキィ達に座るよう勧めながら、キィの質問に答える。

 母が迎えに来たことにリードやキーファは驚いたようだが、母がハルカを気に入ってることを散々聞かされていたキィは納得したようだった。



「なら、安心ですね。」



「ああ。」



 リリィは母に師事していたからか、安心したように笑っていた。

 シードも頷きながら、地図を広げていく。



「んじゃあ、最終確認いきましょうか。」



 シードの一言で部屋の空気が切り替わる。

 ここからはハルカには見せられない荒事だ。気を引き締めなければ。



「例の劇場。地下は塞ぎましたが、裏の入口は健在です。普段から開けっ放しにしてるそうなので、常時見張っていますが、今のところ逃げた形成はないそうです。」



 まさか一度検挙した劇場にまた出向くことになるとは。

 表向きは金物屋狙いだったせいで、控えめに動いたことが事態を悪化させたな。



 しかし、意外なところでつながりがあったものだ。

 詐欺師が密輸組織とつながりがあるなんて、誰が思う。


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