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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
お休みの日ー女性達のつどい
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 周りの景色を楽しみながら下に降りると、メラさんはそこで降ろしてくれた。

 クルビスさんは結局ルシェリードさん家まで走って行ってしまったから、ここから歩いて行くのは初めてだ。



「父に聞いたよ。ネロに急かされて、前はずいぶん急いでしまったのだろう?せっかくだから、今日は中央の広場や店も見ていこう。」



 ルシェリードさんから聞いてたんだ。

 中央のお店も見てみたかったから嬉しい。



「はい。ありがとうございます。」



 こういう気遣いは女性ならではだよね。

 メラさんに感謝していると、さりげなく手を繋がれる。



「こっちに可愛らしい小物の店があるんだ。」



 いえ。あの、この手は?

 聞こうにも、ご機嫌なメラさんはサクサク進んでいくので、なし崩しでそのままついて行くことになった。



 まあ、いいか。迷子になっても困るしね。

 女同士だし、お義母様だし、クルビスさんが知っても怒らないだろう。



「ほら、ここだ。」



 連れていかれた先は丸い色とりどりのポットや様々な形のカップ、それにカラフルな敷物に何に使うのかわからない置物が綺麗に並べられてる場所だった。

 うわあ。異世界の雑貨屋さん?



「かわいい。」



「だろう?実用品ばかりだが、ほら、こういう花の模様や綺麗な色で彩色されてるのが人気なんだ。シンプルな白もいいけどな。こういうのも楽しい。」



 メラさんが指し示したポットは、白地の陶器製で、上から見ると花が輪になるように描かれていた。

 花は黄色だったけど、小さいトゲトゲした赤い実も描かれていて、苺のデザインで有名なメーカーを思い出す。



 ポットは淡い色だと植物の模様が描かれていて、濃い色になると点や三角の幾何学模様になっていた。

 群青色に白の水玉のカップもあって、ホントに可愛い。



「まあ、メラさま。ハルカさま。ようこそ。」



 私たちが色とりどりの商品を楽しんでいると横から声がかかる。

 この店のひとかな?綺麗な群青色の体色をしたヘビの一族の女性だ。



「ああ。ベリー。こっちのは新作かな?」



「はい。可愛らしいでしょう?ハルカさまのネックレスに着想を得ましたの。」



 え。私のネックレス。

 ということはこの白の水玉って白の真珠?



「海の輝石を模様に?」



「ええ。あれは素晴らしいお品でしたわ!ドラゴンのお方の白もそれは美しくて。ですから、今、この辺りでは白を使った新作が次々と出ていますのよ!」



 グレゴリーさんが聞いたら喜びそうだ。

 白の輝石が評価されて、デザイン化までされたなんて。



 それに、ケロウさんも好意的に受け入れられてるみたいで良かった。

 嬉しさに顔が勝手に笑顔になる。



「ありがとうございます。」



 アクセサリーに対してのお礼だけじゃなく、白を純粋に見てくれたことへのお礼。

 今日は良い日だ。

活動報告にて、アンケートを取っています。

20日までやってますので、ご意見いただければありがたいです。

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