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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
お休みの日ー女性達のつどい
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 桜を見た日から2日後、今度は中央地区のルシェリードさん達に顔を見せにいくことになった。

 私が危険な術式の荷物に関わったのをメラさんが知ったかららしい。



「急にすまない。父に報告していたのを母が聞いて心配してな。」



 転移陣から紺の髪の美形が出てくる。

 宝塚の男役のようなきりりとした立ち姿。



 今日は長い髪を後ろで高く結んでいるけれど、それもさわやかさがプラスされている。

 いつ見ても男前なこの女性はメラさん。



 中央の守備隊本隊の術士部隊隊長で、クルビスさんのお母様だ。

 このカッコイイ人が自分のお姑さんだなんて、未だに実感がわかない。今日も笑顔が素敵です。



 クルビスさんは忙しいから、わざわざメラさんが私を迎えに来てくれた。

 メラさんだって忙しいのに、今回の騒動の発端だからと送り迎えを買って出てくれたからだ。



 騒動といっても、心配したイシュリナさんが私の顔を見たいって言っただけなのに。

 でも、クルビスさんはその理由に納得したらしく、私が中央地区に行くのに賛成だった。



「どの道、俺から知らせるつもりでしたから、同じことになってましたよ。」



「ははっ。まあ、そうだな。さて、早速だが、ハルカさんを借りていくぞ。何かやりたいことがあるらしくて、早く連れて来るように言われてるんだ。」



 今だって、機嫌が良さそうにメラさんと話している。

 しばらくは私と離れたがらないと思ってただけに、この反応は意外だった。



「お久しぶりです。よろしくお願いします。」



「ああ。久しぶりだ。綺麗になった。」



 とりあえず、メラさんに挨拶すると、さらっと褒められる。

 うん。こういうとこが、クルビスさんと親子だよね。



「では、行こうか。」



 ウインクして、片手を差し出すメラさん。

 違和感ないなあ。こんな気障な仕草が似あう人初めて見た。



 ちらりと見上げるけど、クルビスさんは苦笑したままだ。

 相手がお母様だからか機嫌が悪いわけではないし、この手は取っても大丈夫そうだ。



「はい。クルビスさん、行ってきます。」



「行ってらっしゃい。気をつけて。」



 普段は守備隊を出てもクルビスさんが付いてくるから、ここで別れるのはちょっと新鮮だ。

 また蜜月が終わったと勘違いされそうだなあ。



「うむ。よい傾向だ。」



 メラさんはそんな私たちを見て満足そうだ。

 頷いてるメラさんを見ると、もしかしたら、クルビスさんの蜜月の束縛の薄さはメラさんの教育の賜物なのかもしれないという考えが頭をよぎった。



 フィルドさんはメラさんを四六時中離さなかったそうだから、クルビスさんがドラゴンのことを良く知らない相手と番った時を考えたんだろうなあ。

 イシュリナさんも苦労したみたいだし、ドラゴンの血筋の伴侶って大変だ。

活動報告にてアンケートを取っています。

興味のある方はどうぞご一読下さい。

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