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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
お休みの日ーその3
164/397

 ******************



「クルビスさ~ん。朝ですよ~。」



 真っ暗な視界の中、魔素を高めつつもぞもぞ動く。

 転移局に危険物が送られてきたから、今日からしばらくはお休みだ。



 昨日、一通りの事情聴取を終えた私は、そのままクルビスさんに部屋に連れ去られた。

 かなり不安にさせたらしく、詳しい事情をもう一度聞かれ、例の荷物を持った両手を魔素で覆われたり、そのままキスの雨を降らされたりと、スキンシップが止まらなかった。



 2人きりなのもあって、私からキスしたりすり寄ったりとしたけど、それだけじゃ全然足りないみたいで、食事も部屋に持ち込んで全て『あ~ん』で食べさせ合い、お風呂も一緒でした。

 何とか寝るころまでには宥められたけど、大変だったなあ。



 しばらくお休みだから、2人の時間を優先するようにしないと。

 でも、今日はクルビスさんはお仕事だから、まずは起きてもらわないとね。



「クルビスさ~ん?」



 おかしいなあ。もうとっくに起きてるはずなんだけど。

 っていうか、魔素の感じからいっても起きてるよね?



 腰に手がまわされてるし。下に降りて来てるし。

 起きましょうよ。お仕事でしょう?



 ギュッ



 嫌って。はいはい。一緒にいますから。

 どうしたものか。



「部屋でご飯食べましょうか?食べさせてくださいね?」



 食堂では無理ですが、部屋でなら妥協しましょう。

 クルビスさん、私に食べさせるの好きだからなあ。



「…何が食べたい?」



 起きてるじゃないですか。

 しょうがないなあ。



「ん~。果物と何かさっぱりしたものを。今日のメニューってなんでしたっけ?」



 狭苦しい中、すりすりとすり寄りながらリクエストする。

 ここで反応を返さないと、さらにギュウっとされるので注意。



「たしか、冷たい麺があったはずだ。それにしようか?」



 冷やしうどんかな?

 一度食べたけど、少し酸っぱい出汁をかけて食べるんだよね。美味しかったなあ。



「麺がいいです。美味しかったですし。」



 私の答えに満足したのか、クルビスさんがようやく離してくれる。

 さて、ようやく身支度出来る。



「じゃあ、シャワー浴びたら取りに行くか。」



 あれ。何でお姫様抱っこ?

 もしかして、今日もお風呂から食事から全部一緒?



「休みを取ったから、今日はずっと一緒だ。」



 めずらしく鼻歌を歌いながら、クルビスさんが私を浴室まで連れていく。

 休みって、一緒って。うわあ、シードさんごめんなさい。

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