表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
転移局のお仕事ー詐欺師の罠
158/397

20

 話がまとまって、カイザーさんには今日のところは守備隊に泊まってもらうことになった。

 狙われた可能性が高い以上、そのまま帰すわけにはいかないそうだ。



 ただ、泊まるといっても荷物も必要だし、明日の指示も出さなければならないからと、警護をつけて一度帰ってもらっている。

 私の荷物も一緒に持ってきてもらえるそうで、クルビスさんが離そうとしないので恐縮しながらもお願いした。



「残った2つも心配してるでしょうから、少し話してから戻ります。」



 そう言って、カイザーさんは戻った。

 私も2人のことが気がかりだったので、お願いしますと胸に手を当てる。



 ちなみに、転移局の方にはすでにシードさんが警護を手配してくれてるそうだ。

 それを聞いてホッとした私をクルビスさんが撫でてくれた。



「お疲れ様。今日は大活躍だったな。」



 大活躍、とは?

 例の荷物に気づいたからかな。



「ええ。気づかなければ大変なことになるところでした。」



「それもだが、発動を抑えたことや、その後の封印も見事だった。」



 ああ、魔素を弾き飛ばしたとかいうやつ。それと封印かあ。

 何度か言われてるけど、ピンとこない。



 弾き飛ばしたのは覚えがないし、封印と言っても、直接持たなくていいようにちょっと魔素で包んだだけなんだけど。

 こう、風呂敷みたく、キュキュっとね。



「ん~。自覚ないみたいだけどな。ハルカさんがやったのはすごいことなんだぜ?発動用に組み込まれてただろう魔素を、持ち前の膨大な魔素で弾き飛ばしたんだよ。おかげで発動に必要な魔素はほとんど吹き飛んじまった。



 普通はそんなことしたら、魔素同士が反発して危険なんだけどな。黒は調和の魔素だから、元の魔素を弾き飛ばすだけで済んだのさ。こりゃ、黒の単色にしか出来ない技だなあ。」



 理屈はわかったけど、でもやっぱり覚えがない。

 すごく嫌で、触りたくなかったのは覚えてるけどなあ。



「そう、なんですね。自分では覚えが無いんですけど。」



「ハルカはずいぶん嫌がっていただろう?あれだけ嫌がっていたら、他の魔素なんて弾き飛ばされるさ。」



「ええ。すごく嫌で、どっかに行って欲しいって強く思ってました。」



 クルビスさんがまだ納得のいかない私に静かに説明してくれる。

 嫌がるだけで、魔素って弾き飛ばせるものなのかな。私ホントに何もしてないんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=721049258&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ