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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
転移局のお仕事ー詐欺師の罠
142/397

「話は聞いた。それは俺が持とう。」



「はい。お願いします。」



 もう嫌で嫌で仕方なかったので、すぐさま例の荷物をクルビスさんに預ける。

 この荷物、何かぬるってしてる気がするんだよね。生理的に気持ち悪いって感覚がぬぐえない。



 実際はただの木の箱なんだけど、それだけに余計に気味が悪かった。

 クルビスさんも受け取った時に盛大に顔をしかめていたけど、その後目を見開いて私を見た。



「これはハルカが?」



 え?私が?

 何かしたっけ。あ。



「えっと、そのまま持ってるのが気持ち悪かったので、魔素で包んでしばってみました。」



 私の答えにますます目を丸くするクルビスさん。

 ああ。失敗したかも。もしかしてやっちゃいけないことだったとか?



「そう。か。わかった。とりあえず、このまま本部に持っていこう。ハルカ、これは向こうで解いてくれるか?ハルカにしか無理だ。」



「わかりました。」



 失敗って感じじゃないみたいだけど、どうやら私しか解除できない代物になってしまったみたいだ。

 うう。それじゃあ、またあれに触らないといけないのかあ。やだあ。



「カイザーさんも一緒に来て、詳しい事情を教えていただけますか?」



「はい。これから伺うところでしたので。」



「ありがとうございます。」



 そのまま一行は守備隊に向かい、キーファさんに出迎えられて地下の練習場に通される。

 道中、クルビスさんがかけこんで来たことで多少ひと目についたものの、大騒ぎになることはなかった。



 地下につくと、キィさん以下術士部隊の隊士さんが数人と、フェラリーデさんにリリィさんがいた。

 ピリリとした空気に思わず立ち止まりそうになるけど、その鋭い視線が隊士さんとキーファさんに連行されてるヘビの男性に向かっているのに気づく。



 自分に向けられたものじゃないとわかったら、何とか足は進んだ。

 キィさんの元までたどり着くと、いつもの笑顔でキィさんが声をかけてくれる。



「ご苦労さん。カイザーさんもハルカさんもありがとな。ゲイン。お前がいてくれて良かったよ。」



「いえ。未然に防げず申し訳ありません。この男が不審な荷物を持ち込みましたが、ハルカさまに見破られました。誰かに操られてるようで、未だに自分の意志で動くことはほとんどありません。」



 キィさんの言葉に連行していた隊士さんが軽く礼をして、捕まえた男性のことを報告し始める。

 その間に例の荷物はクルビスさんからキィさんに渡された。



 それを見たキィさん以下術士部隊のひと達は目を見開いていた。

 術士部隊のひと達の一族は様々で、青の一族にヘビの一族、深緑の森の一族や獣人のひともいて、お式の時に挨拶してくれたひと達も混じっていた。

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