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トカゲと散歩、お仕事しましょ  作者: *ファタル*
転移局のお仕事ー日常その2
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 海鮮焼きそばはお出汁が効いてて、塩焼きそばなのにとてもいい味をしていた。

 柑橘系の果汁をかけてるらしく、さっぱりとしているのも良い感じだ。



 浜焼きは港にでもいかないと食べられない豪快な姿焼きで、ホタテっぽい楕円のオレンジ色や水色の貝を焼いたものが出て来た。

 こっちの貝は、エサの海藻やプランクトンがカラフルだからか、鮮やかなカラーによくお目にかかる。



 これも塩だけだったけど、新鮮で貝から出た出汁でさらに美味しくなっていた。

 ううん。昼間だけどお酒欲しいなあ。じゅる。



「ここの浜焼きはいつも絶品ですぅ。貝もこんなに大きくてぇ。こんなの南に行かなきゃ食べれませんよねぇ。」



「ええ。このゴーラとの組み合わせも元は魚人のメニューだそうですし、この辺りでもここでしか食べられないでしょうね。」



 へえ。チーズ焼きも南の料理なんだ。

 しかも魚人の料理って。



 そういえば、魚人の街にも挨拶にいくことになってるけど、潮の流れの関係でまだ実現出来てないんだよね。

 私が結婚式で身につけた白の真珠も魚人の街で作られたものだから、ぜひ行ってお礼を言いたいんだけど、クルビスさんからはまだ何も聞いていない。



 潮の流れなんてそう短期間に変わるものじゃないだろうから仕方ないと思うけど、いったいいつになるんだろう。

 そうだ。カイザーさんとキャサリンさんなら何か知ってるかも?



「魚人のメニューですか、たしか、海の中に街があるんですよね?」



「ええ。今は渦が出来る時期で行き来出来ませんが、もう少しすれば通行可能になって海の輝石や海藻などの特産品が流通するようになりますよ。」



「そしたら、一気に夏になりますぅ。魚人たちが海からやって来るのが季節の節目なんですよねぇ。」



 成る程。じゃあ、まだ本格的に夏じゃないってことになるんだ。

 海の特産品が流通するようになるなら転移局にいればすぐにわかりそうだし、そう焦らなくてもいいかも。



「じゃあ、まだまだ暑くなるんですね…。」



「ああ。ハルカさんは涼しい所から来られたから。」



「ええ。今の気候で真夏の一番暑い時期と同じくらいなので、ちょっと心配してます。」



 今でも日本だと真夏で熱中症の警報が出るくらいの気温だ。

 これ以上暑くなったらどうしよう。



「ええぇ。結構暑いんですねぇ。すごく寒いって聞いてましたけどぉ。」



「夏は暑くて、冬と呼ぶ休眠期は水が凍るくらい寒くなります。すごく極端なんですよ。」



 私の説明にカイザーさんもキャサリンさんもへええと感心したように頷く。

 まあ、細かく言うと、冬に水が凍ると言ってもバケツにはった水の表面が凍るくらいで、水道が凍る程ではなかったんだけどね。



 ウソではないし、寒さを説明するのには十分だろう。

 二人とも飲み物の中の氷を見て寒そうだと感じてるみたいだし。

 


 でも、これ以上暑くなったら、冗談抜きに外を歩けないかもしれない。

 クルビスさんに相談してみた方がいいかもなあ。

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