表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あかなめ、引っ越しするってよ。

作者: 猫娘

『妖怪会話集』第46回妖怪会議に出てくる、あかなめくんのお話し。


「遊びに来たよ~。これ、かわうそさんと。引っ越し祝いのタオルセット。」

「いい所に住んでいますね。お家賃高いんじゃないですか?」


「ありがとうございます。狭い所ですが上がって下さい。さぁ、どうぞ。家賃はタダですよ。僕はあかなめとして契約していますから。」


「ナニ?タダ?」

「うっ~そ~。ここってどっかの会社の寮なの?」


「はい。△△百貨店の寮になってます。」


「え~っ。百貨店の従業員のお部屋で、あかなめくんの需要があるの?」


「キレイな物が好きで忙しい方には、人気です。今は、あかなめバブル期ですね。」


「アベノミクスの効果は、ここまできてるのか・・。」


「僕の場合は世間の景気にはあまり関係ないですね。一時期お風呂洗剤が進化して危機を迎えていたのですが、また盛り返してきました。お茶をどうぞ。」


「コレって有名処の芋羊羮じゃない?気が利いてるぅ~。」

「化粧品フロア担当の麗華さんから頂いたものです。僕の仕事ぶりを気に入って頂いて・・・。」


「女性もいるのか。羨ましい環境だね。」

「3Fから上の階は女性専用です。」


「ふ~ん。ねぇ、コレ゛あかなめ四十八手読本゛ってなぁに?」

「妖怪選抜試験も近いので、色んな嘗め方を勉強しているところです。」


「ほほー。それはそれは、私にも1つご伝授いただきたい。」

「バッカじゃないの~。こんなレアなの、試験に出るわけないでしょ~。」


「今回の試験はプロフェッショナルな者を求めるので、一芸に秀でた人に高得点を与える・・・と、からす天狗さんが言っていました。」


「アンタ!からす天狗様と何処で会ったのよ!」

「駅前の食べ放題の回転寿司屋で、ご挨拶しました。」

「・・・そんなとこ、からす天狗様が行くわけないでしょ!」


「お一人で、30皿以上積み上げていらっしゃいました。神々しいお姿でした。」


「・・・からす天狗様。お寿司が好物だったのね・・・。」


「あかなめくんに負けないように、私も頑張らないといけないようだね。」

「かわうそさんと私はライバルになるのね。一芸だと、変化でしょ?」


「変化は八百八狸殿がいるので、厳しいジャンルですね。」

「あの古狸がいたかー。じゃあ私は、セクシービームでいこうかな。」


「僕、猫股さんは美魔女選手権に出ればいいと思う。」


「・・・それってどういう意味?あかなめーっ!私がババアっだって言うわけ?私はギャルよ!ギャル!キーッ!」 


「猫股さん・・・落ち着いて!ほら、たわし投げない!棒ずりも、それはあかなめくんの商売道具ですよ!」


「フーッフーッフーッ!」


「ごめんなさい。猫股さん。この前の、おたふくでの親睦会で、蛇骨婆さんから、『あぁ見えても猫股とワシと、そう年は変わらん』って聞いたから。そのセンでいけば高得点も夢ではないかも・・。」


「まだ言うかーッ!」


「やめなさい!猫股さん!」


「助けてーっ。痛いよー。爪がーっ。」


「フーッフーッフーッ」


「帰りますよー。ほら、引っ掻かないで。猫股さん。」

「キーーっ!」


「あかなめくん失礼するね。ほら、きつねうどんご馳走してあげますから。」 

「キーーっ!」


「お、お気をつけて~。」












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ