第4章: 王都の博物館 ~レアアーティファクトの誘惑~
シオンは王都の外れ、薄暗い路地裏の宿に身を潜めていた。青い宝石のネックレスをポケットにしまい、領主の呪いの残滓を感じる。新スキル「影の呪い」は、所有者を一時的に影に変える強力なものだ。だが、使いすぎると自分も影に飲み込まれるリスクがあるらしい。システムの警告が頭に響く。
【システム: 警告。影の呪い使用時はMP消費大。連続使用でペナルティ発生。】
「便利だけど危険か……まあ、シーフの宿命だな。」
銀貨と宝石を売って、金貨相当の資金を手に入れた。装備もアップグレード。黒いレザーアーマー、ダガー二本、隠しポケット付きのマント。視聴率のおかげでボーナスアイテムも少し入った。累計PV573。数字が増えるたび、実況のテンションも上がってる気がする。
【実況: みなさん、シオン選手は王都潜伏中! 累計PV573到達、おめでとうございます~。視聴者の皆さんのおかげで、物語はさらに熱く! 次なる標的は……王都博物館のレアアーティファクト! コメントで予想を!】
コメントが即座に流れる。
[視聴者W(王族): 博物館の「炎の宝珠」を狙うのか? 警備は鉄壁だぞ]
[視聴者X(博物館員): 展示ケースは三重結界。解析だけじゃ無理かも]
[視聴者Y(盗賊ギルドマスター): 夜の展示室はトラップだらけ。仲間を連れてこい]
「仲間か……まだ一人だけどな。」
新クエストが降りてくる。
【システム: 特級クエスト発行。王都中央博物館の「炎の宝珠」を盗め。成功でEXP+400、視聴率ボーナス: パーティースキル解禁。失敗で王都指名手配。】
「特級……一気に飛ばしすぎだろ。炎の宝珠ってのは、魔王のオーブに繋がるアイテムの一つらしい。価値は伝説級。博物館に展示されてるってことは、警備も半端ないはず。」
王都の中心部へ移動。昼間は観光客で賑わう博物館の外観を偵察。巨大な石造りの建物、入口に衛兵、屋根に魔法監視塔。夜になれば結界が強化されるらしい。
夕暮れを待って行動開始。まずは周囲の路地で情報収集。盗賊ギルドの噂を耳にする。地下に支部があるとか。視聴者のコメントを頼りに、路地裏の酒場へ。カウンターで酒を注文し、耳を澄ます。
隣の男が囁く。「最近、影の泥棒が話題だぜ。領主の宝石を盗んだってよ。」
「へえ、そいつ捕まえりゃ一山当たるんじゃね?」
シオンはフードを深く被り、静かに聞く。ギルドの場所を聞き出し、夜の闇に紛れて向かう。地下への隠し階段。扉の前でセキュリティ解析。簡単な鍵を開け、中へ。
薄暗い部屋に、数人の影。マスクをした男たちがテーブルを囲む。リーダーらしき女が振り返る。
「誰だ?」
「影の泥棒、シオンだ。博物館の炎の宝珠を狙ってる。情報と仲間が欲しい。」
女――名前はリナ、盗賊ギルドの幹部――が笑う。「大胆な奴だな。だが、一人じゃ無理だ。結界は三重、衛兵は二十人、夜間は魔法獣も巡回する。」
視聴者コメントが加速。
[視聴者Y: リナに話せ! 彼女なら仲間になる]
[視聴者Z(冒険者): 博物館に近づくな! 勇者が警護してるぞ]
[視聴者AA(王女): 炎の宝珠は私の家宝……盗むなら許さないわ]
「勇者まで絡んでるのか……厄介だな。」
リナと交渉。分け前半分で協力。彼女のチーム三人が加わる:斥候の少年エリオ、魔法使いの少女ミア、戦士の巨漢ガルド。仮のパーティー結成。
【システム: パーティー結成。視聴率ボーナス: チームスキル「連携影移動」解禁。】
夜中、博物館へ。リナの地図で裏口から侵入。トラップ検知と解析を駆使し、一重目の結界を突破。エリオが衛兵の巡回を監視、ミアが魔法妨害。
二重目の展示室。ケースに炎の宝珠が浮かぶ。赤く輝く球体。熱気が伝わる。
【実況: クライマックス! シオン選手と仲間たち、炎の宝珠目前。視聴率過去最高更新中! コメントが止まらない~】
コメント洪水。
[視聴者W: ケースの解除コードは王族の誕生日: 0715]
[視聴者BB(勇者): そこで止まれ! 俺が来る!]
[視聴者CC(博物館の精霊): 宝珠に触れるな……呪いが!]
コード入力。ケースが開く。宝珠を手に取る瞬間――警報が鳴り響く。勇者らしき男が突入。「泥棒ども!」
ガルドが盾を構え、ミアが魔法バリア。エリオが煙幕を張る。シオンは影の呪いを勇者にかけ、動きを封じる。
混戦の中、宝珠をマントに隠す。リナが叫ぶ。「撤退!」
影移動で全員脱出。屋根伝いに逃げ、王都の外へ。追手は振り切った。
森の隠れ家で息を整える。
【システム: クエストクリア。EXP+400。視聴率ボーナス: 新スキル「幻影分身」(Lv1)解禁。パーティー継続可能。】
レベル5。宝珠の熱が手に残る。炎の力か、攻撃魔法が使えるようになるかも。
【実況: 圧巻のチームプレイ! シオン選手、仲間を得て大勝利。累計PVさらに爆増です。視聴者の皆さん、次は魔王城の前哨基地? コメントでリクエストを!】
リナが笑う。「お前、面白い奴だな。これからも組むか?」
シオンは頷く。「ああ。次はもっとでかい宝だ。」
宝物の価値はどんどん上がる。影の泥棒団の物語は、ここから本格的に動き出す。
――続く。




