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「実況影泥棒 ~コメントが闇を照らす!?~」  作者: nekorovin2501


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第2章: 街の影 ~商家の金庫を狙え~

シオンは村の外れで息を潜めていた。足音の主は、ただの村人だったようだ。松明の灯りが遠ざかるのを確認し、ようやく体を起こす。実況の声がまだ頭に響いている。

【実況: 危うくバレるところでしたね、シオン選手! 視聴者の皆さん、心臓に悪い展開でしたか? コメントで感想をどうぞ~】

コメントが次々と浮かぶ。

[視聴者A(村人): 影移動便利すぎw 次はもっと大胆に!]

[視聴者Hドワーフ: 金庫の鍵開け、もっと練習しろよ。時間かかりすぎ]

[視聴者Cゴブリン: 失敗しろ失敗しろwww]

「うるせえな、ゴブリン。お前みたいなのに賭けられてたまるか。」

内心で毒づくシオン。とはいえ、コメントは役立つ。さっきのクエストで敏捷が上がったおかげで、動きが少しスムーズになった気がする。ステータスを確認すると、レベル2。新しいスキルはまだないが、銅貨十枚は懐に入れた。これで街に行けるかも。

【システム: 新クエスト発行。中級クエスト: 隣町の商家、金庫の銀貨を盗め。成功でEXP+100、視聴率ボーナス: スキルポイント+1。失敗でレベルダウン。】

「中級か……一気に難易度上がったな。村の貯金箱から銀貨金庫へ。エスカレート早えよ。」

地図が視界に浮かぶ。隣町までは徒歩で半日。森を抜け、街道を進む。道中、野生の狼みたいなモンスターに遭遇したが、影移動で回避。戦闘は避けたい。シーフクラスは耐久低いし。

町に着いたのは夕方。石畳の道、賑やかな市場。冒険者や商人が行き交う。ファンタジー世界の実感が湧く。クエストマーカーは、大きな商家の建物を示す。看板に「ハルド商会」とある。金持ちそうな雰囲気。

実況が始まる。

【実況: みなさん、舞台は町へ移りました! シオン選手、商家の金庫に挑みます。視聴率がじわじわ上昇中。コメントで攻略法をシェアしてね~】

コメント増加。

[視聴者I(盗賊ギルド): ハルドの金庫は二重ロック。解析Lv2必要かも]

[視聴者Bエルフ: 警備員の巡回は5分間隔。タイミング見て!]

[視聴者J(魔導師): 魔法トラップあるかも。気をつけろ]

「視聴者の中にプロがいるのかよ……ありがてえ。」

商家の周りを偵察。裏口に警備員二人。正面は人通り多し。夜を待つことにする。近くの酒場で時間を潰す。銅貨でビールみたいなのを注文。隣のテーブルで冒険者たちが話す声が聞こえる。

「最近、勇者が現れたってよ。魔王討伐の予言だってさ。」

「へえ、俺たちみたいな雑魚は関係ねえけどな。」

勇者か……俺は影の盗賊。表舞台じゃなく、裏から支える役回り? いや、魔王のオーブを盗むのが目的だっけ。システムの意図がわからん。

夜更け。商家の灯りが消える。影移動で壁をすり抜け、内部へ。廊下を進み、金庫室を探す。セキュリティ解析でドアの鍵を開ける。簡単だった。

金庫室は暗い。中央に鉄製の金庫。解析スキル発動。構造が浮かぶ。二重ロック、ダイヤル式と鍵穴。時間かかりそう。

【実況: 緊張の瞬間! シオン選手、金庫に挑みます。視聴者の皆さん、息を潜めて見守って~。コメントでヒントを!】

コメント爆発。

[視聴者D(商人): ダイヤルは左3回、右2回、数字は商会設立年: 1452]

[視聴者K(勇者ファン): 盗むなんて卑怯! 勇者に任せろよ]

[視聴者E(冒険者): 成功したらシェアしてw]

「商会設立年? そんなの知らねえよ……待て、コメントに書いてあるじゃん。視聴者がネタバレしてる?」

半信半疑で試す。カチッと音がする。鍵穴もピッキングで開く。中身は銀貨の山、宝石少々。価値ありそう。袋に詰める。

だが、突然警報が鳴る。魔法トラップか! 解析で見逃した?

足音が近づく。警備員だ。

【実況: おおっと、ピンチ! トラップ発動。シオン選手、脱出できるか? 視聴率急上昇、コメント殺到中!】

コメントパニック。

[視聴者L(戦士): 影移動で窓から逃げろ!]

[視聴者M(魔族): 戦えよ、弱虫]

[視聴者A: バレたw 終了のお知らせ]

「くそっ、影移動のクールダウン中だ……」

咄嗟に部屋の影に隠れる。警備員が入ってくる。「誰だ!」剣を構える二人。心臓が爆発しそう。

一人が金庫に近づく。開いてるのに気づく。「泥棒だ!」

戦うしかない? いや、シーフは逃げるのが仕事。棚の影からダガー(システム提供?)を投げ、注意を逸らす。音に釣られて振り向く隙に、ドアへダッシュ。

廊下で追われる。階段を下り、裏口へ。敏捷ボーナスのおかげでギリギリ逃げ切る。

町外れの森まで走る。息切れで倒れ込む。

【システム: クエストクリア。EXP+100。視聴率ボーナス: スキルポイント+1。新スキル: トラップ検知(Lv1)。】

レベル3。やったぜ。

【実況: 劇的な脱出! シオン選手、見事クリアです。視聴者のヒントが効きましたね~。次はもっと大きな標的かな? コメントでリクエストを!】

コメントの嵐。

[視聴者I: 次は貴族の館だろ? 宝石狙え!]

[視聴者N(姫): 面白いわ。もっと見てみたい]

[視聴者C: まだ生きてんのかよ。次こそ失敗しろ]

銀貨を数える。結構な額。装備を買えるかも。だけど、トラップの見逃しは痛かった。新スキルで次は大丈夫か。

遠くで町の灯り。勇者の噂が頭をよぎる。俺の道は影。宝物を盗み続け、究極のオーブへ。視聴者の反応が、俺の味方になる日が来るのか?

夜風が冷たい。シオンは立ち上がり、次の町へ向かった。エスカレートする盗みの旅は、まだ始まったばかりだ。

――続く。

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