013 【突然の誘い】
女神は説明すると言っているんだが、どんなパワーをもらえるのか気になる。
貰えるんならなんでもいいけど、いくつ貰えるのかわかんないし。
やっぱりなんでもいいって訳じゃ無くなってくるよな。
強くて便利で簡単で。
肉体を鍛える必要なしってことだから、なにが出来るのかを知ってすぐに使いこなせるかが不安なのだ。特化された能力。
早く知りたいからこっちから訊く。
「スキルの種類というか、内容はどんなのがあるの?」
女神が眉根を寄せる。
いたずらがバレて呼び出し喰らったときの担任がよくそんな顔をする。
なんだか、イラついているようにも見えるんだ。
俺もハッピーな気分にはならないし。
なんでそんな顔すんの?
『お前、先程から聞いていれば少々馴れ馴れしいぞ! 神である私に向かって。これだから中二という輩は虫唾が走るのう。まあガキだし、そこは見逃してやるが。……せっかちは女子に嫌われるぞ』
ひいい、怒った。
スケ番みたいに怖いよ。
それに中坊が何したって言うんだよ。
「神である……」って、まあそれはそうでしょうけど。
学校の先生なら、原因が自分にあるからわかるんだけど。
質問しただけじゃん。マウントってやつだよな、これ。
ヒステリック女、俺は嫌いだ。
見逃してくれる気があるのなら、ずっと優しくしてよ。
クスン。
『お前……。なに、めそめそしておるのだ。男の出来損ないみたいな奴だの。早々に鍛えなければならぬようだな。スキルの内容は、ゲームを開始するまで知る権利はない。ネタバらしはルール違反だ。そしてゲームの所要時間は3日だ。早速だがお前、どこか行きたい時代はあるか?』
そうそれだよ、説明してくれればいいのさ。
やってみてのお楽しみってか。
え、行きたい時代ですか?
今泣いたカラスがもう笑った。
べつの時代に行けるのか。じつに興味深い話だな。
時空を越えられるなんて超かっこいいな。
やっぱ神さまだわ。
タイムマシンはどこかに止めてあるのかな。
辺り一帯を見渡しても見当たらないけどね。
それとも能力なのかなぁ。
できればマシンを出して乗せてほしいな。
SF映画みたいに光の空間飛んでいきたいし。パワーロマン感じるう。
ていうかさ、女神さん。
何もかもが、突然すぎるだろっ!
俺、今日死んだんだぜ。
怖い女神に付きまとわれて、天高くさらわれて。
そんで異世界に来い。
そのために強くなれ。
神の知識、謎の異物を脳内に挿入された。
身体強化のスキルは内緒。
ゲームで取得。
成績によっては出るボーナスが変わるみたいだ。気にして何が悪い。
紙芝居のなぞなぞだって見送ったんだぞ、こっちは。
謎だらけなのはあんまりだ。
そしてゲームの舞台、どの時代が良いかって?
選ばせてくれるのは正直、嬉しいです。
3日間、修学旅行気分で遊びに行けるのかな。
その回答なら、もうこの胸にあるよ。
それにしても──。
「なんもかんもが、突然すぎるだろぉぉおおおおおっ!!!」




