第七話 マスター
目の前で姉が殺し屋と言った。殺し屋?何でそんなのになっているの?僕の頭はおかしくなりそう。でも、お姉ちゃんに殺し屋なんて向いてるわけない!ここで辞めさせなきゃ。
「ねぇ、お姉ちゃん。そう言えば名前何だったっけ?僕が小さいときに出てっちゃたから知らないんだ」
とフレアが言う。
「こいつはプルだ。そして今まで黙っていたがお前の姉と俺は結婚しているんだ」
とフルルがフレアに言った。
「ちょ!」
とお姉ちゃんが言う。
「フルルはどうしてプルお姉ちゃんと結婚したの?それに殺し屋ってことしっていたの?」
とフレアが真剣な目で言う。
「ああ、殺し屋だったことは知っていた。結婚した理由はプルが冒険家だったときに一緒のパーティーだったから仲良くなってそれからかな」
と小さく息をはいた。
「お姉ちゃん!殺し屋なんてやめようよ。そんなのになるより冒険家になろう」
とフレアはプルにしがみつく。
「殺し屋をやめるのは簡単じゃないのよ。それに殺し屋は無理矢理やらされていたの」
とプルは強い口調で言った。
「何で?何で無理矢理やらされているの?」
とフレアがプルに聞く。
「それは・・・」
と姉が言おうとしたとき、
「何言おうとしているんだ?プル」
と男の声がした。
フレアが声の方を向くとそこにはごりごりの筋肉やろうみたいな人が立っていた。
「ま、マスター」
と姉が顔を真っ青にする。
「おい、ガキ。理由知りたいか?それはな」
とマスターが言う。
「待って!」
と姉が言う。
「それは、お前の家族!両親は元は殺し屋だったのさ。そう、だからお前は殺し屋の子供なんだよ!ぎゃはは」
とマスターが笑顔で言った。
「え?僕の両親は冒険家じゃなかったの?もしかして長老も!」
と膝から崩れ落ちた。
「マスター!許さない!私の大事な弟を!」
とプルは魔力を手に込める。
「いいんですか?僕を攻撃して?君の兄がどうなるかわかっているのか~!」
とほくそ笑みを浮かべる。
「くっ!」
と姉は魔力をおさえる。
「なるほどな、お前はこいつに脅されたって訳か!おい、マスターとか言うくず殺し屋。俺がお前を殺してやるよ」
とフルルが何もないところから武器を出す。
「ほぉ!すごい技ですね。でも私にかなうと思っているのかぁ!!」
とマスターが剣を持ちフルルに向かって走る。
「くたばれくずやろう!」
とフルルがマスターに向かって走る。
そして、武器がぶつかる。
「おいおい、ハンマーで私の剣さばきを防げるかな?」
と剣をに力を込める。
「くっ!」
フルルのハンマーが押される。
「くたばれ!超高速連続切り!」
とマスターは嬉しそうな顔で切り込む。
「くっ!」
とフルルは攻撃をハンマーで防ぐ。
「おりゃー!」
とマスターは剣の振るスピードをあげる!
「うわー!」
とフルルは攻撃を押さえきれず吹き飛ばされる。
ぐふ。といいその場で倒れる。
「あなた!」
とプルがフルルに近づく。
「おやおや、次はお前が相手か?それともそこで怯えているガキか?」
とほくそ笑みを浮かべる。
「フルルがやられるなんて、みんなを呼びに行ったらお姉ちゃんやフルルが何をされるか、怯えるな!立ち上がれ自分」
とフレアが空間から剣を出す。
「ガキの方からか!いいぜ!遊んでやるぜ!」
とマスターはこちらを見、こっちに走ってきた。
「やるしかない。サンダーフィールド!」
ビリビリ!
「くっ!何だこれは動きづらいだと」
とマスターのスピードが落ちる。
「お前はこのまま生かすわけにはいかない!ライトクリスタル!」
フレアがマスターを光るクリスタルの中に閉じ込める。
「な、何だってんだよ!あのガキは!ば、化け物なのか?」
とマスターは震える。
「フレア、まさかここまですごいとはね。さすが私の弟よ」
とプルがフレアを見る。
「お、お姉ちゃん!」
フレアは姉の方を見る。
一緒に倒そう。と姉は言う。
そのとき宿屋の窓が空き僕の前に立つ。
ふりかえると僕は涙が溢れた。
そこにはルル、パール、ライフ、そしてライフにおんぶされているプルルの姿だった。
「全く、フレアは一人で無茶をするよ」
とライフがフレアの頭を撫でる。
「パール、フルルの回復を!私は封印呪文を唱えるから」
とルルが言う。
「分かったわよ」
とパールがフルルに近づき
「グレートヒール!」
と唱える。
すると、フルルの傷がみるみる消えていった。
「うぅ、パールか。まさかお前に助けられるとはな」
と立ち上がりパールの肩につかむ。
「礼も言えないの」
とパールがムッとした顔をする。
「分かったよ。ありがとなパール」
といい武器を出す。
「ライフに言っといて、港までおんぶねって」
と杖を構える。
「おい、そこ聞こえてるぞ」
とライフが言う。
「ルル、封印魔法」
とプルルが言う。
「うん。縛れ鎖よ」
とどこからか鎖がクリスタルを縛る。
「な、何だよ。これ?!俺は何されるんだよ」
とクリスタルの中で暴れる。
「今から地面に埋められる。クリスタルごとね。あなたはくずやろうよ。それじゃさよならマスター」
とプルが地面を指差す。
すると、クリスタルが動きだし地面に埋まっていく。
「くそ、くそ!くそがぁー!」
と言う声がマスターの最後の言葉だった。
そしてまもなくクリスタルが完全に埋まった。
「終わったね」
とプルお姉ちゃんの方を見る。
「うん、終わったよ」
と笑顔で振り返る。
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