ゆるキャンとなろう
この作品に触れたい。私が進める非ファンタジーのライト化で最も相応しい作品。じゃ何故今まで触れなかったのか?この作品の最大のキーはアニメにあるから。これをそのまま文字化しても意味が無い。そもそも映像作品は物語の作り方が単純には一致し無い。古い映像作品に共通するのは、映像で魅せて物語がそれほど刺激的じゃない作品も多々あるとなる。
アニメでも実写でもそれは変わらない。映像的衝撃に飽きてきてるから昨今物語が重視されてるだけで、古い作品は案外映像の衝撃で刺激を作ってる作品が多い。未だにアニメ業界などこの古き良き思い出に浸ったようなクリエイターが多いのが残念だが。漫画もそうだが、絵や映像は見てスグ分かる面白さである分、速攻で飽きる。
そういった受け手の流れの速さにクリエイターがついていけない。このズレが顕著なのは、クリエイターが思ってるより受け手は凝った映像の刺激を今は楽しんでない。アニメのクリエイターが押しなべてセンスが悪いのは、結局作品はトータルで決まるのに、自分の得意分野への拘り以外あまり頭が回らない点が大きい。
話が脱線した。このようにそもそも映像作品は物語の作り方が元々微妙に違う。昨今のアニメが原作どおりで遊びが少ないといわれてるが、私は過去とは違うのでその点馬鹿馬鹿しいと思ってる。原作準拠は出資者がその主な理由だが、無理矢理従ってるクリエイターを自由にさせても多分上手く行かない。トータルで創る事のセンスに欠けてるからだ。この点漫画家とかが優れてるのは絵だけで人気に慣れるような作品なんて無いからだ。
この作品はアニメとしての良作だと思う。原作は知らない。だがみりゃ漫画じゃ不可能な映像刺激で創ってある。他にもいくらでもある。まずこの作品の最大のキーはキャラ萌えだと見ている。ここでかなりややこしい話をしなくてはいけない。昨今のキャラ萌えの流れは、キャラクターアリキではない。作品アリキのキャラクターなのだ。
へ?となる。ならキャラクター以外の部分が重要じゃないの?違う。じゃこれオッサンキャラにして見れば分かる。かなりつまらなくなる。武器は全く変わってない。武器に対する差別化が変わったとなる。かなりこれがややこしい。武器自体を改良するのじゃなくて、その武器の使い方の戦術の方に向かいつつあるといった感じだろうか。
銃が剣に変わったりするような話じゃないんだ。なんていえば良いのかな、銃が新たな戦術を作った時代だとしよう。その後銃の改良が行われる。その差別化が限界に近づいたら、次に根本的に戦う戦術自体の土台が重要になってくると成る。だが銃を使う自体は変化しない。って比喩が分かりにくいよってなってしまってる。
実際昨今の流れはとてもややこしいんだ。具体的に話した方が楽かも。この作品キャラデザさほどじゃない。キャラクターが可愛いからヒットしたんだはそう単純じゃない。じゃ反応とか中身だとかなる。それも別に良くあるものでしかない。この作品他に差別化できる部分が実はキャンプしかない。
これがすごくややこしいんだ。キャラクターが可愛いから間違いなくヒットしたのだが、何故キャラクターが可愛いのか?でこれまでと違う。キャンプが可愛いのか?それぐらいの馬鹿な話しになる。説明が困難なのが分かると思う。単純にキャンプでヒットしたならこの作品はある程度文字化可能だ。そこが私が今拘ってる理由になる。
もちろんこの作品はアニメとしての価値が高い。だから文字化はほぼ出来ない。だが劣化としてもかなり問題なのが、キャラ萌えの部分なんだ。キャンプが創ったアニメのキャラの可愛さを文字によって創るのはほぼ不可能になる。開き直ってオッサンで創って、アニメ化で原案にするぐらいの大胆さが必要になると思う。
キャンプと言う題材が受けたんじゃない。キャラ萌えをキャンプと言う題材に乗せたのが受けたんだ。そんなのけいおんであったじゃない?違う、あれはそもそも過去の題材をいかしたバンド物語へのアンチテーゼ的作品で。ゆるいどころじゃない。あれに近いのは稲中卓球部ぐらい。卓球である必要ないでしょ?ってギャグ漫画が主軸の物だから。それに近い。
ゆるキャンではあるが、緩いからキャンプの意味無いじゃない。このあたりの匙加減は本当に上手い。キャンプと言う題材をすごく生かしてる。いやキャンプじゃないと多分表現できない面白さばかりだ。けいおんはけいおん部が役に立ってる。そりゃキャラ萌えと音楽の相性がすごく良いからだ。だがそれならアイドルでも良いでしょ?程度の物で題材ではあるがテーマじゃない。
この作品具体的にはメシがキーになってるが、これでメシものの流行と思わないで欲しい。アニメじゃ全くメシモノが高くは評価されない。メシモノはやはり実写が最高点で、漫画は原案程度扱いだと思う。アニメはその中間。飯はリアルなほうが向いている。これもまたすごくひねくれてるのだが、キャンプで喰う可愛いキャラが食うメシが楽しいんだ。
なんだそれ?となる。美味しいがダイレクトに美味しいじゃない。最後に楽しいに変換されるからメシモノ唯一のヒット作になった部分がある。そもそもアニオタはアニメ以外の漫画や実写にもありふれたものを高く評価する事は絶対にし無い。これの唯一の例外がループ物だけなので、私はループ者は飽きてないすごいものだとずっと書いてる。
お前はどうなの?と言うと、可愛い部分弱めでかなり楽しく楽しめた。だからそれが強く出る人はこれとんでもない傑作になると思う。
でもライトノベルってキャラ萌えでしょ?いやー結局ね、すべての創作はそうだけど、進化すると向いてるものだけでしか勝負できない。挿絵で補っていたけど、やっぱね、漫画とかアニメの絵で表現する中身は絶対キャラ萌えで受ける楽しさが違う。挿絵は所詮挿絵でしかな。キャラクターとしての中身との連動が出来てないんだ。
おそらく非ファンタジーでこの作品がNO1になろうで展開するには理想的なモデル。だがこれは無理だ…。私は非ファンタジーのライトノベル化諦めかけてはいる。
文字表現を単純に楽しめる変態たちにはこの諦めが分からないだろうな。結局なろうの受けない作家って人の気持ちが分からないんだと思う。受けない事を諦めてる人は良い。だが嫉妬するような人は、受けてる作品を楽しんでる人の気持が分かってない。そういう人は揺るキャンを見て、非ファンタジーのライトノベルレーベルを作る絶望を知って欲しい。
理想モデルはすでにあるんだ。だがそれを文字で表現するのは無理なんだ。だから原理的に文字なんかでオタク層やライト層を納得させる物語を創るなんて無理なんだ。
ただせめて、多数派の読者を楽しませる努力をしてから愚痴ってくれ。