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格闘戦争記  作者: 日本のスターリン
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9章 仮面の男の正体

「何者だ!?」

「我こそは通称三帝の一人、斎帝である!」

「三帝だと!?新ソ連軍もこの地に攻めてきたのか!?」

「そういう事だ。」


 斎帝は仁から力の珠を取り出し頭に付けた。


「三帝最弱の銅帝を倒したからと言っていい気になるなよ。」

「僕達だって銅帝と戦った時とは比べ物にならないくらいパワーアップしている!」

「ほぉ~それは楽しみだ。」

 

 斎帝は一に突進した。一は第三形態に変身し迎え撃つ。


「ほう!情報よりも第三形態に慣れつつあるな!」


(くう…頭に付けた力の珠でパワーアップしているだけあって強い…!強すぎる!!!)


 元から強い斎帝が力の珠でドーピングしている事により、より強い敵になってしまっているのだ。一は体にエネルギーを目一杯貯めた。エネルギーを貯め込んだ一の身体は激しく閃光した。一は閃光する体で斎帝に殴りかかった。しかし、あっさりかわされてしまう。


「くそっ!」


 一は距離を取って一旦隠れた。


「隠れても無駄だぞ!」


 斎帝はエネルギーを貯めて、一が隠れた廃ビルに攻撃しようとした。するとその廃ビルから閃光が飛び出していった!


「逃がすか!!!」


 斎帝は飛び出していった閃光を追いエネルギーを閃光にぶつけた。

 ドーカン!!!


「やったか!?」

「馬鹿め!それはただのエネルギーの塊だ!僕はまだビルの中だよ!」


 そう言うと同時に廃ビルからエネルギー光線を放った。光線は斎帝の背後に命中した。


「なにぃい!?」

「体を閃光させたのはただパワーアップするためじゃない。エネルギーの閃光弾をおとりにするためだよ!」

「一発だまし討ちを決めたくらいでいい気になるな!この程度のダメージ痛くも痒くもない!」


 斎帝は背中を掻いた。


「痒がっているじゃないか。」

「この程度のダメージで僕を倒せると思うな!」


 斎帝は一に飛びかかった。一は両手でパンチし斎帝の勢いを受け止め頭突きした。


「ひょ!?」


 意表を突かれた斎帝は素っ頓狂な声を上げながら弾き飛ばされた。しかし、すぐに体制を立て直し、再び一に飛びかかった。一は腕でガードするが、斎帝の激しい頭突きで弾き飛ばされた。

 

「うひょおおお!!」


 一も素っ頓狂な声を上げて飛ばされていく。飛ばされた勢いを利用し改めて斎帝から距離を取った。しかし、斎帝は直ぐに突進してきて距離を縮めた。


「空円斬!!!」


 ハルヒに回復させてもらい意識を取り戻した直樹が一に向けて空円斬を放った。空円斬は一の身体をすり抜け、斎帝に突撃した。


「旋風斬!!!」


 斎帝は空円斬を相殺した。


「お前如きが僕に勝てると思うな!」


 斎帝は直樹に向かって行った。


「追気光線!!!」

「は!こんなものぉ!」


 斎帝は追気光線に突進した。


「この程度の攻撃で僕にダメージを与えられると思うな!」

「僕の狙いはダメージを与える事じゃない!」

「なにぃ!?」

「僕の狙いは力の珠だったのさ!」

「しまった!」


 追気光線は斎帝の頭に当たり、力の珠を抜き取っていた。


「気炎放射!」


 正広は斎帝の頭から落ちた力の珠に攻撃し、一の方向に飛ばした。


「隊長!これを受け取れ!」

「よし!よくやった!」


 一は気炎放射を受け止め炎の中から力の珠を取り出した。


「これで力の珠は三つ!勝てぬ相手ではなくなった!」

「ひぃいい!!!」


 斎帝は逃げ出した。


「逃げるな!君は臆病者か?!向かってこい!」


 一は斎帝を挑発した。


「くそがあああ!!!!」


 斎帝は挑発に乗り一に突進してきた。


「死ねえええええ!!!」


 一は刀を具現化させ、斎帝の身体をバラバラに切り裂いた。斎帝の身体はバラバラに飛び散った。


「お前の墓を建ててやろう。」


 敵を認める一なりの粋な計らいだった。

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