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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
時空魔法と情報魔法編
5/438

003.貴族連合騎士団長

 自分自身のステータスのチェックが終わったのだが、王様は何人かの貴族っぽい人たちと、何やら話し合っていた。女の子はオロオロとしていた。


 取り敢えず、女の子を【鑑定】してみるか。


┌─<ステータス>─

│名前:エレナ・ドレアドス

│職業:姫

│レベル:1

│HP:70

│MP:120

│力:7 耐久:6

│技:7 魔力:14

│スキル

│【水の魔法】(レベル:1)

│ ・水のコントロール

│【回復魔法】(レベル:1)

│ ・病気軽減

└─────────


 名前はエレナちゃんで、やっぱりお姫様か~

 スキルは【水の魔法】と【回復魔法】ね。なるほどなるほど~


 俺は【追跡】の魔法も使ってみることにした

 か、勘違いしないでよね! 変な事に使うつもりなんて全然ないんだから!

 こっそりエレナちゃんに【追跡】を使うと、地図が表示され、地図上のエレナちゃんの場所に点滅する点が現れた。


 追跡している場所を意識すると、頭のなかに映像と音声が流れ込んできた。

 いきなりエレナちゃんのアップが流れこんできて、びっくりしたが、それと同時に、王様達がひそひそ話をしている声も聞こえてきた。


「奴隷化に失敗してしまうとは。このままでは、あいつは危険だ!」

「どう対処されますか?」


「ライルゲバルト、お前に仕事をやろう」

「はい王様、どのような仕事でしょうか?」


「わしがあやつの注意を惹きつけておくから、後ろから斬り殺せ」

「分かりました、おまかせを」


 マジか! いきなり殺すとか、この国の奴らはどうなってるんだ!?


 ライルゲバルトとか言う奴も【鑑定】しておこう


┌─<ステータス>─

│名前:ライルゲバルト

│職業:貴族連合騎士団長

│レベル:20

│HP:150

│MP:20

│力:17 耐久:14

│技:15 魔力:2

│スキル

│【剣術】(レベル:2)

│ ・斬り下ろし

│ ・二段斬り

└─────────


 なんか強そう、普通に戦ったら絶対に殺されるな、俺には武器もないし。【時空魔法】を使って何とかするしか無いか。バリアは張ってあるけど、どのくらいの攻撃を防いでくれるのかな?

 どの程度の攻撃を防いでくれるか分からない以上、あまり頼らないことにしておこう。


 そんなことを考えていると、地図上のライルゲバルトの位置に赤い点が現れた。これは、敵として認識したって事かな?


 しばらくして、王様達のひそひそ話が終わったようで、集まっていた人たちは元の位置に戻っていった。

 ライルゲバルトは、人混みに紛れて俺の真後ろの方に移動していた。


「待たせたな、そなたには、魔王を討伐してもらわねばならん。そもそも魔王とは、悪逆非道の行いを~」


 王様はわざとらしく仰々しい演説を始めた。

 王様は、演説をしながらチラチラと、ライルゲバルトを見ているようだった。


 と、その時!


「お、お父様! このような事は、おやm「エレナ!」」


 エレナ姫が王様の演説を遮って、何かを言おうとしたのだが、王様の怒鳴り声に、静止されてしまった。


「エレナ、今は大事な話をしているのだ。終わるまで別室で控えておれ!」

「ですが、お父様!」

「ええい!姫を別室に連れて行け!」


 エレナ姫は、複数の兵士に取り囲まれ、無理やり連れて行かれてしまった。

 【追跡】映像を確認した所、姫は部屋の外を泣きながら連れて行かれていた。

 エレナ姫は、俺に危険を教えようとしてくれていたのかな?


 部屋の中が騒然とする中、王様は俺の後ろの方に向かって目配せをした。


 俺は、いきなり後ろから【危険】を感じ取った。


 とっさに【瞬間移動】で王様の横にワープすると、俺のいた場所に後ろから剣が振り下ろされ、剣が床を叩く金属音が鳴り響いた。

 予想通りライルゲバルトだった。

 俺は、更に万全を期すために、ライルゲバルトに【スロウ】の魔法を掛けた。


 ライルゲバルトは、瞬間移動した俺に気が付き、追撃を仕掛けてきた。しかし、俺には【クイック】、ライルゲバルトには【スロウ】が掛かっているため、ライルゲバルトの攻撃は、スローモーションの様になっていた。

 俺はライルゲバルトの行動をじっくり観察し、踏み込みの瞬間の左足が着地する直前に、足払いを仕掛けた。

 体勢を崩したライルゲバルトは、倒れまいと床に左手を着こうとしていたが、俺は、その左手も蹴飛ばしてやった。

 左手で支えることが出来ず、ライルゲバルトは、顔面から床に激突してしまった。

 その隙に【瞬間移動】で、周りで唖然としていた一般兵士の所へ飛び、そいつの持っていた剣を奪った。


 ライルゲバルトはしぶとく起き上がり、また俺に向かって突進してくる。そして、剣を振りかぶって俺に向かって振り下ろそうとした瞬間! 俺は、さっき奪った剣を、カウンター気味に切り上げた。


カランカラン


 静まり返った部屋の中に、剣が転がり落ちる音が鳴り響いた。


 その剣と一緒に、ライルゲバルトの手首も、転がっていた。


「ぐおぉー!!」


 ライルゲバルトは、苦しみ転げまわっていた。


 周りの人たちは、あまりの出来事に息を呑んでいた。




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