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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
王国の危機編
437/438

427.みんなの活躍


 翌日の火曜日。

 今日は暇だ。


 昨日の最終チェックで問題がなかった。

 今日の俺は、何か問題があった時のために会社で待機している。



 暇なので、異世界側の様子でも見てみよう。



 まずは、一番気になっているエレナと王の件。


 見てみると、

 ちょうど動きがあったみたいだ。


 兵士が大慌てでやってきて、エレナの側にいたリルラに報告している。


『大変です!

 ライルゲバルト様と、王様が、

 数名の兵士を連れて、街を出ていきました』

『な、なんだと!』


 あの2人、エレナやリルラが言うことを聞いてくれないからって、

 出ていったのか!


 おそらく、王都を目指しているのだろうけど……。

 ライルゲバルトは、足が使えないはずなのに、兵士に運ばせてるのか?



『エレナ様、どうしますか?』

『リルラさん、とりあえずは各街に連絡を』

『はい!』

 リルラは、エレナに言われた通り、連絡をしにいった。


 まあ、あんな奴らの面倒をみるなんて御免こうむる。

 ほっておこう。


----------


 次にヒルダの様子を見てみよう。


『みなさん、いいですか?

 これから、冒険者登録しにギルドへ行きます。

 冒険者とトラブルにならないように、注意して行動してください』

『『はい!』』


 ヒルダは、10人のヒルダ隊のみんなを連れて、ニッポの街の宿屋を出たところだった。


 これから冒険者登録か。

 ヒルダ隊はみんな10歳前後だし、それを率いているヒルダも12歳。

 大丈夫なんだろうか?


-----


『何だお前ら、ガキばかりじゃないか。

 ここはガキの来る場所じゃねえんだぞ!』


 ギルドに入るなり、

 さっそく強面の冒険者に絡まれてしまっていた。



『ここは私が対応しますから、

 みんなは登録窓口へ並んでおいてください』

『『はい』』


 ヒルダ隊の10人は、ヒルダの指示通り、窓口へ並ぶ。



『対応するだと?

 ずいぶん生意気な口をきくじゃないか。

 しつけ代わりに、いっちょ痛い目でも味わってみるか?』


 この冒険者、ヒルダを舐めきっているみたいだ。


『ここは冒険者ギルドです。

 暴力を振るいたいなら、他でお願いします』

『なんだと!』


 ヒルダの発言に、一瞬で切れた冒険者は、

 いきなり殴りかかってきた。

 瞬間湯沸かし器かよ。



スッ。

クルッ。


 ヒルダは、3倍近い体重差の相手に、

 襲い来る拳を、踊るように避ける。


 そして、足をかけてころばした。

ステーンッ。



『く、くそう。何だこれは!?』


 気がつくと、荒くれ冒険者は、

 ロープでぐるぐる巻きにされていた。


『う、動けない……』



『これに懲りたら、ギルド内では暴れないようにしてくださいね』


 ヒルダは、そう言い残して、

 ヒルダ隊の皆のところへ移動した。



『何だあの娘は!』

『すげー強かったぞ』

『俺、あの娘が何をしたのか、ぜんぜん見えなかった……』


 それを見ていた、ギルド内の冒険者たちがざわついている。


 くそう。ヒルダの時ばっかりずるいぞ!

 なんで俺の時に、こういうイベントが起きないんだ。



 そしてヒルダは、

 ヒルダ隊のみんなから、尊敬の眼差しを向けられていた。


----------


 次にアヤの様子を見てみた。


『アヤの姉御あねご、ちょうどいい所へ』


 イケブの街の冒険者ギルドに入るなり、

 アヤが窓口の男から『あねご』呼ばわりされている。

 どういう事だ?



『どうしたの?』

『西の森に暴走魔物が出ました。

 今は、他の者が応戦中なのですけど、ケガ人が続出していて』

『分かった、すぐ行く!』

『ありがとうございます!』


 どうやらアヤは、冒険者ギルドでかなり頼りにされているようだ。



 アヤは、風のように駆け抜け、

 暴走魔物と冒険者たちが交戦中の西の森へたどり着いた。


『あ! アヤの姉御あねごが来た!』

『もうついたのか!』『はやい!』

『これで勝つる!』


 アヤの到着をみた冒険者たちは、口々に喜びの声を上げている。


 うーむ、自分の妹が他人から頼りにされている姿を見ると、

 じゃっかん変な感じだな。



『後は私に任せて、みんなは下がって!』

『『はい! 姉御あねご!』』



 冒険者たちはアヤの指示通りに後ろに下がり、

 アヤと暴走魔物が、一騎打ちの形となった。


 相手は、大きなサイの魔物で、

 つのからは、雷のような光が漏れている。


 見るからにヤバそうだけど、

 アヤで大丈夫なのか?



 サイは、何度も前足で地面を掘って勢いをつけ、

 アヤに向かって突進してきた。


 これ、マズイんじゃないか?

 アヤが避けると、後ろの冒険者たちの所へ魔物が突っ込んでしまう。

 アヤじゃ避けることはできても、魔物を受け止めることはできない。



 とか思ったけど、

 そうでもなかった。


 アヤは、魔物の攻撃をギリギリで避けながら、

 前足の付け根辺りをナイフで深く斬りつけ、

 同時に【突風】の魔法で横から吹き飛ばす。


 魔物は、バランスを崩してひっくり返り、その場で停止した。



 魔物は、やっとのことで立ち上がり、

 自分を傷つけたアヤを探す。


『どこを探しているの?』


 その声は、魔物の後ろ(・・)から聞こえてくる。



グサッ!


『ギャーーーーー!!』


 魔物の悲痛な叫び声が森に響き渡り。

 急所ケツから血を流し、

 魔物は痙攣しながら動かなくなった。




『アヤの姉御あねごすげえ!』

『さすが姉御あねご!』


 冒険者たちは、大喜びでアヤに駆け寄ってくる。



『ケガ人は?』

姉御あねご、ケガ人はあちらです』



 アヤは、ケガをした冒険者に【回復魔法】で治療を開始した。

 どうやら、ちゃんと【回復魔法】の腕も上げているみたいだ。



 俺も、もうちょっと冒険者としての活動を増やしていくかな~。


ご感想お待ちしております。

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