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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
王国の危機編
409/438

399.黄色いエリア


「ここ2、3日中に、危機が訪れるらしいのだ」


 うーむ、わけが分からん。

 何が起こるというんだ?

 隕石でも落ちてくるのか?



「それで……、

 俺に、どうしろと?」

「え?

 セイジなら、この危機をなんとかしてくれるのだろう?」


「いやいや、これだけの情報でなんとかなるわけないだろ?

 それに、何で、いつも俺が助けることになってるんだ?

 自分たちの国のことだろ?

 自分たちでどうにかしようとは考えないのか?」

「そ、それは……。

 報酬がほしいということなのか?

 であれば、わ、私の……」

「そんなこと言ってるんじゃないよ」


 リルラからをもらったって、うれしくないし!

 あれ? もしかして金以外のなにかだったのかな?



「わかったよ、

 とりあえず、考察だけでもしてみよう」

「こうさつ?」


「危機の正体がなんだかわからないと、手の打ちようがないだろ?」

「あ、うん」


 ほんとに大丈夫かよ……。



「まずは、何かが攻めてくる可能性」

「せ、せめてくるのか!?

 まさか、またオークとかじゃないだろうな?」


「魔物なら、急に数が減ったり増えたりする予兆があるはず。

 そんな話は聞いてるか?」

「いや、そのような話はない」


「悪魔族はどうだろう?

 さいきん、悪魔族の目撃情報は?」

「それも聞かない」



 うーむ、らちかないな。



「とりあえず、街の様子でもみてみるか」

「こんな夜遅くにか?」


「俺は、昼間は別の仕事があるから、

 こっちにこれるのは夜くらいだぞ」

「そうか……。

 夜のデー……、み、見回りも、たまにはいいかな」



 そんなこんなで、俺とリルラは、夜のシンジュを見回ることにした。




 ……。

 何か、妙な胸騒ぎがする。

 何かが起こる前触れのような、そんな雰囲気が街に漂っている。



「セイジ、なんだか風が強いな。

 つ、つかまってもいいか?」


 リルラがなぜかつかまってくる。

 見回りなのに、ドレスなんか着てくるからだ。

 いつもの銀色の鎧を着てくればよかったのに。



 少し歩くと、変なものを発見した。

 といっても、肉眼で見つけたわけではない。


 マップ上に『注意』を示す印が表示されているのだ。



「何だこれ?」

「どうかしたのか?」


 おかしい!

【情報魔法】のマップが、バグったのか!?



『注意』を示す印が、点ではなく、面で表示されているのだ。

 しかも、色がだいぶ薄い。

 こんな表示は、みたことがない。



「ちょっとあっちへ行ってみよう」

「わ、わかった」


 その場所に行ってみたのだが、

 何もない。



「セイジ……。

 こんな人けのない場所に私を連れてきて、どうするつもりだ?」


「すまないが、すぐ屋敷に戻ろう」

「え? 帰るの?」


-----


 俺たちは、リルラの屋敷へ戻ってきた。


「セイジ、どうしたのだ? 急に戻ってきて」

「ちょっと待ってな、すぐに用意するから」

「用意?」



 俺は、インベントリから、『プリンター』を取り出した。

【魔石コンセント】も取り出し、プリンターのコンセントを繋ぐ。


「これは?」

「まあ、みてな」



 シンジュの街のマップ情報を、【電気情報魔法】でpdf形式に変換し、

 スマホに保存する。

 そして、そのデータで印刷を実行。



ガシャガシャ。


 スマホとwifi電波でつながっているプリンターが、動き出した。


「う、動いている‥‥。

 魔道具なのか!」


 しばらくして、印刷が終了した。



「リルラ、これをみてくれ、こいつをどう思う?」

「これは何だ?」


「ん? 分からないのか?

 これは、シンジュの街の地図だよ」

「え? なるほど……。

 この街は、こんなふうになっていたのか……」


 おい、シンジュの街の領主!



「セイジ、この黄色い部分はなんだ?」

「多分、今回の国の危機(・・・・)の時に、何かが起こる場所なんだと思う」

「なんだと!」



 しかし、この黄色い部分……。

 まるで巨大な何か(・・)通った跡(・・・・)のようにも見える。


 ……まさかな。



「はー、良かった」

 リルラは、地図上に何かを見つけて、胸をなでおろしている。

 何を見つけたんだ?



「私の屋敷は、黄色い部分から外れている」


 おい!

 自分の屋敷を探してたのかよ!



「とりあえず、この黄色い部分の調査をしておいてくれ」

「セイジはどうするんだ?」



「俺は、他の街もみてくる」


----


 黄色い部分の情報は、俺が街に行かないと更新されないらしく、

 けっきょく、すべての街を回り終えたのは、真夜中になってしまった。



 夜中の2時。

 俺は、自宅に戻り、

 印刷し終えた各街の地図を床に並べて、考え込んでいた。



 これは、いったいどんな状況なんだ?



 シンジュの街は、巨大な何かが通った跡のようだった。

 王都にも、似たような帯状の黄色いエリアがある。


 シンジュから王都へ、巨大な何かが横断する……のかと思ったのだが……。



 他の街にも、黄色いエリアがあるのだ。


 エビスの街は、回復魔法師たちが住む、高台の地域が、

 シナガの街は、鉱山周辺の地域が、

 トキの街は、海に面した海岸線一帯が、

 イケブの街は、日の出の塔周辺が、

 それぞれ黄色くなっているのだ。



 スガの街と魔族の街は、黄色いエリアはあまりない。



 そして、ニッポと開拓村は……。


 ほぼ全域・・が、黄色いエリアになってしまっているのだ。



 この黄色いエリアに何かが起こるとしたら……。

 これは、かなりヤバイことなのかもしれない。

ご感想お待ちしております。


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